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ダメと言われるとしたくなる子ども……カリギュラ効果が原因かも!

子どものある行動をストップさせたい。でもダメと注意すると余計に執着することってありませんか? これはカリギュラ効果という心理現象が関係しています。ダメと言われるとしたくなる、逆に興味が湧いてしまう心理・対処法についてお伝えしていきます。

佐藤 めぐみ

執筆者:佐藤 めぐみ

子育てガイド

子どもはダメと言われるとしたくなる……「カリギュラ効果って?」

子どもはダメと言われるとしたくなる?

好奇心旺盛な子供心をうまく満たしてあげると育児がもっとスムーズに!

子供が小さいうちは、ママは大ごとにならないようにと予防線を張りたくなるもの。

「この引き出し、開けちゃダメよ」
「このスイッチ、絶対に触っちゃダメよ」
「ソファの裏のすきまには絶対に入らないで」

こう注意喚起をすると、ほとんどの子が、あえてそれをやりたくなるもの。この現象をカリギュラ効果といいます。

カリギュラ効果とは、禁止されると、余計にその行為をやってみたくなる心理のこと。“カリギュラ”という言葉は、今から35年ほど前の映画「カリギュラ」から来ています。ローマ帝国の皇帝カリギュラをモデルにしたこの映画、内容が過激だったため、アメリカの一部の地域で公開禁止になったことで、かえって世間の注目の的になってしまったことにちなみます。

私達も気づかぬうちに、この現象を日々体験しています。例えば、テレビ。「ピー音」が鳴ったり、モザイクがかかると、余計に何だったのか知りたくなりますよね。カリギュラ効果とは、あの「とにかく知りたい!」という心理です。

これは子供にも同じように響きます。

「ここを開けたら何があるんだろう?」
「ここを押したらどうなるんだろう?」
「ソファの裏には何があるんだろう?」

ママの「ダメよ」によって、何かすごいものが隠れているのではと、逆に興味を持たせてしまうのです。
 

子供のワクワク感、大切にしていこう!

子供は大人以上に好奇心が旺盛です。知りたいこと、見たいことでワクワクしています。そして、それらの好奇心を満たしてあげることは、子供達の成長につながる大切なことだということを、親ならだれもが知っています。それにもかかわらず、つい口から出てしまう「ダメダメ」。

いったんダメダメモードになってしまうと、ダメではないことに対しても、思わずダメと返答していることが多いもの。そしてダメダメの連続に、子供も言うことを聞かなくなり、育児は負のスパイラルに……。この点からも、ダメの回数を見直し、減らしていくことは、育児の質を上げることにつながるので非常に大切。

ぜひ次回「ダメ」と言いたくなったら、まずは自問してみてください。

「本当にダメかな?」と。

その答えが、「本当に危険だからダメ」というタイプのものであれば、それはしっかりとていねいに注意喚起していく必要がありますが、もし「面倒なことにしたくないから」「余計な仕事を作って欲しくないから」というママサイドの理由であれば、なんらかの形でその子の好奇心を満たしてあげる方が、ママにとっても、子供にとってもハッピーなことがよくあります。

■別の形で好奇心を満たしてあげる方法
「ソファの裏みたいに狭いところに潜りこみたいなら、段ボールでトンネルを作ってみよう」
「高い所に上りたいのなら、このハシゴを使って上ってごらん」

■とりあえずオープンにしてしまう方法
「ほら、この引き出しの中身、全部出していいよ~」
「(包丁をいじるのはもちろんNG。でも、スプーンや安い食器ならOK)どんどんいじって~」

子供の心は移り気なもの。ダメダメで執着を起こすよりも、パパッと好奇心を満たしてあげた方が、早々に「もはや興味なし」になる可能性大! 結果的に、子供もハッピー、ママもハッピーになることができます。

ダメが増えると、どうしても育児は負のスパイラルに陥りがち。今回ご紹介した「別ルートで満たす」「あえてオープンにする」というルートで、ぜひダメをうまく回避してみてください。代概案を考える際は、「なぜ、そこに興味を持つんだろう?」と子供の立場から考えてあげるといいアイデアが浮かびやすいです。子供が興味を持ちやすい「狭い場所」「閉まっているところ」「複雑にからんでいるもの」「カラフルなもの」「大人っぽいもの」などを中心に、子供目線で、その状況に存在する”好奇心の的”を探ってみてください。

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