グラフはいつもと同じく縦軸が記事を書いている時点で最新の4月24日~30日の視聴率、横軸は初回視聴率と最新視聴率との差で、初回視聴率はなにも見ていない段階での期待値だから、初回視聴率との差は最初の期待からどれだけおもしろかったか、またはつまらなかったかを示すはずです。
ただし『三匹のおっさん2』と『天皇の料理番』は第一話のみなので暫定、『京都人情捜査ファイル』は4月25日の土曜ワイド劇場枠で放送のスペシャルを第一話として見ています。
視聴率グラフ
前向きな『天皇の料理番』
事前予想で『天皇の料理番』のことを「木村拓哉主演『アイムホーム』と堺雅人主演『Dr.倫太郎』がかなり挑戦的な企画なので、両方とももたつく場合は春ドラマのトップもありえます」と書きましたが、ほぼ予想通りの展開で暫定トップ。スタッフは『JIN-仁-』『とんび』のチーム。脚本の森下佳子の前作はおなじく料理メインで時代背景も似ている『ごちそうさん』。最近の過去を扱った朝ドラと同じ、明日を信じて前向きに生きる路線で幅広い世代に受け入れています。このまま好調さをキープできるでしょう。
漠然とした不安
木村拓哉が記憶喪失役の『アイムホーム』と堺雅人が精神科医役の『Dr.倫太郎』。現代人の内面に踏み込む展開で、はなしがややこしく爆発的なヒットとはなりにくいところ。それでも上位につけているところがさすがの二強です。『アイムホーム』は左遷された主人公が、記憶喪失前と違った誠実なスタイルで毎回仕事が成功、『Dr.倫太郎』は原案小説が芸者・夢乃(蒼井優)との関係が中心なのに対して、毎回違った患者が登場して連ドラとして見やすくする工夫もされています。
春ドラマでは他に、キツい人々を描いた『心がポキッとね』、ストーカーにつきまとわれる『ようこそ、わが家へ』など社会の漠然とした不安を扱ったものが目立ちます。
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