「超高分配」ファンドの人気落ち着く
2015年1-3月の売れ筋「ベスト10」は、2014年の年間ランキング上位と顔ぶれが少し変わりました。毎月分配型は依然として根強い支持を集めていますが、通貨選択型やオプション内蔵型など、月々200円前後の分配を行う「超高分配」ファンドの人気には少し落ち着きが見られるようになりました。1位につけたのは、香港、オーストラリア、台湾などアジア・オセアニア地域の配当利回りの高い銘柄に投資する「アジア・オセアニア好配当成長株オープン(毎月分配型)」でした。約10年の運用実績を持つ当ファンドは、2009年10月以降、毎月75円の分配を継続しており、今年1月に発表されたモーニングスターの「ファンド オブ ザ イヤー」で国際株式部門の優秀賞を受賞しています。
また、唯一の「非・毎月分配型」で、3位にランクインした「グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド」も、同様にモーニングスターの優秀賞受賞ファンドです。市場の一部では、米国のバイオ関連銘柄には過熱感が出ているとの見方もあります。しかし、テーマ性が高く、投資コンセプトが分かりやすいことから、バイオ医薬品関連ファンドへの資金流入は続いています。
原油価格下落の影響が販売動向にも
一方、資金流出額の多かった「ワースト10」のランキングでは、苦戦を強いられた資源国通貨の関連ファンド加えて、ハイイールド債券に投資するタイプも上位に名を連ねました。米国のハイイールド債券市場は、エネルギー関連セクターが15%程度を占めており、原油価格の下落によってハイイールド債券そのものへの投資が嫌気された格好です。また、MLP(米国で行なわれている共同投資事業形態。投資対象はエネルギー関連事業の中でもパイプライン施設等の川中事業が中心。)についても同様の現象が見られました。