公認会計士試験/公認会計士とは

公認会計士の就職難が解消された背景と今後の見通し(3ページ目)

公認会計士の就職難は、平成27年現在、解消されています。しかし、業界のサイクルを考えると、難関試験を勝ち抜いた公認会計士といえども、その資格に安住することはできません。就職難解消の主な要因は2つ。今回は、この要因と今後の見通しについて解説します。

日根野 健

執筆者:日根野 健

公認会計士ガイド

広がる公認会計士のフィールド

私の友人が、ある主婦の方に「どちらにお勤めですか?」と聞かれて、「トーマツ(トーマツというのは大手監査法人の名称)です。」と答えると、「あ~、あのオモチャ屋さんのトーマスですか。」と返されたそうです。この主婦にすれば、トーマツもトーマスもトイザらスもさほどの違いはないのかもしれません。

一般の人には、公認会計士という資格の認知度が低いことに加えて、監査法人の存在そのものもあまり知られていません。
公認会計士と税理士って、なにが違うんですか?とよく聞かれます。

一方で、最近の公認会計士の活躍フィールドは着実に広がっています。監査業界に限らず、社会の様々な場面で会計の専門家である公認会計士の知識・経験・判断力が必要とされている場面に遭遇することが多くなっています。

例えば、一般企業はもちろんのこと金融機関や官公庁においても専門的知識が求められています。
一般企業では、経理・原価管理、財務コンサルティングや連結決算を担当できる人材が求められています。
金融機関では、融資業務、資金管理・運用や事業再生があり、特に事業再生分野では専門的に取り扱える人材が求められています。
官公庁では、国や地方公共団体の財政支出に対する外部監査や企業会計ベースの決算書の作成などを担当できる人材が求められています。

このように公認会計士の活躍フィールドは着実に拡大しているのです。将来性のあるこの仕事に関心のある方(特に学生さん)は、一度、真剣に考えてみてください。
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