2. 点数や結果でしか評価しない
一般に男性は、協同よりも競争を好む傾向にあります。競争の結果、勝ち負けがはっきりとしてしまうことが多いので、男性は勝ち負けにこだわる傾向にあります。ところが、誰だって勝ってばかりいたら気分が良いですが、負けがこんでしまうと気分が悪くなってしまいます。単純に勝ち負けのような“結果”だけを評価することは、子どものやる気をなくさせてしまう可能性があるのです。
このように結果でしか評価しないことは、子どもをダメにする父親の典型的な行動パターンの一つといえます。そんな場合は、次のことに気をつけると良いでしょう。
それは、結果に至るまでの“過程”を考えることです。これはスポーツに限らず、テストやお稽古ごとの発表会などでも同様です。勝った(良かった)ときには、がんばった過程(努力のようす)をほめてあげ、負けた(悪かった)ときには、何がどういけなかったのかを考えさせる機会とするのです。
特に、ほめる場合は、結果ではなく過程をほめることが重要です。これは心理学の分野では、常識中の常識です。勝ったときだけでなく負けたときも、努力のようすをほめることをお忘れなく。
3. 「すごい」ところが一つもない
子どもは、父親の背中を見て育つものです。子どもから見て「すごい」と思えるところがあることで、子どもの学びを促進します。そんなこと言われても、「すごい」ところなんて全然ないと思われる方がいるかもしれません。しかし、どんな人にも何か一つくらいは打ち込めるものがある(あった)はずです。「旅行や出張でいろいろなところに行ったことがある」「高校生のときにバンドを組んでいて、ギターをかじったことがある」など、一見、たいしたことではないと思えることでも、他人から見れば「すごい」ことの場合もあります。
打ち込んだこと、趣味、得意なこと、どんな些細なことでも良いので、他人にはない良さを子どもに示せることが大切なのです。
以上、3つの特徴について紹介してきました。学校や塾よりも、むしろ家庭での子どもとの関わり方こそが子どものやる気や学力形成に最も重要です。どれも“ふつう”の親にできることばかりなので、早速実践して(お父さんにすすめて)みましょう。
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