株・株式投資/日経平均株価の動向を専門家がチェック

日経平均株価はどこまで調整するのか?

短期的に日本株は調整局面に入った可能性があります。世界的にリスクオフの芽も出てきており、久しぶりに日本株は大きく調整する可能性があります。しかし、調整したところは買いのチャンスだと思います。

戸松 信博

執筆者:戸松 信博

外国株・中国株ガイド

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今回も信用評価損益率の評価差10%で調整

今回も信用評価損益率の評価差10%で調整となった

今回も信用評価損益率の評価差10%で調整となった


短期的に日本株は調整局面に入った可能性があります。SQの寄り直後に2万円達成の日経平均、今後は?でもお伝えしましたが、ネットストックの信用評価損益率の売り方と買い方の差が10%を超えたところが今回も「天井」となりました。この信用評価損益率の差は非常に確度が高いシグナルとなりますので常時チェックしたいサインです。そして4月17日(金)は、午後に日経平均が急落して出来高を増しての下落となり、「売り勢力拡大」サイン(出来高を拡大しての株価下落)が見られました。

物色テーマも様変わりし、原油反転を好感して鉱業・石油・石炭セクターが上昇し、関連して鉄鋼や非鉄も後半高くなっています。そして、これまで飛ばしに飛ばして来た、グリコ、明治HD、カルビー、キッコーマン、キユーピー、ヤクルトなどの食品株が連日で値を下げており、4月上旬の急騰を帳消しにし、「往って来い」相場となりました。また百貨店、ディスカウント店、ドラッグストアーなどの訪日関連の小売各社も大きく下がりました。一方、出遅れていた銀行株には低PBR銘柄の物色なども見られました。全体に好調組の利益確定と、出遅れ組の買い、といった構図になっています。

米国株や中国株次第では60日移動平均線までの調整も

日経平均はどこまで調整するのか?

日経平均はどこまで調整するのか?

一方、好調だった米国株も4月17日(金)にはニューヨークダウが279ドル安と久しぶりに大きく調整しています。下げの要因はギリシャで再びデフォルト懸念が高まっていることと、急騰する中国株に対して中国当局より信用取引規制と空売り容認という、バブル対策が入ったことですが、世界的にもリスクオフの芽が出てきている状況です。

この米国株の調整と為替が1ドル=118円台後半となったことを受け、4月20日(月)の日本株は安く始まりそうです。こうなると年金勢の買いが入り、戻すというのがこれまでのパターンでしたが、中国株や米国株が大幅調整ともなれば日本株も調整は避けられません。

60日移動平均線までの調整となれば久々の買いチャンス!?

60日移動平均線までの調整となれば久々の買いチャンスか!?

では、どこまで調整するかですが、前回、信用評価損益率の売り方と買い方の差が10%に達して調整したときは、日経平均は30日移動平均線まで調整しています。ここで下げ止まって年金勢の買いが入って反発となるか、中国株や米国株が大きく調整して、世界的にリスク回避姿勢が高まり、60日移動平均線までの調整となるのかと言うところだと思います。そして、もしも60日移動平均線まで調整してくれば、好ファンダメンタル銘柄の久々の買いチャンスになると思います。

参考:日本株通信

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