世界に通用する「UMAMI」発見したのは日本人
鰹だしを飲むことで、疲労回復や満足感を得て食べ過ぎを抑えることに役立つなどの機能性が注目されています。
その後も続けて様々な日本人が、鰹節に含まれるイノシン酸や、干椎茸のグアニル酸がうま味成分であることを発見しました。
1990年代に「うま味」(UMAMI)という用語が国際的に使用されるようになり、2002年に人の舌にうま味を感じる受容体が発見され、最初の発見から約100年かけてようやく、五つの基本味の一つとして認められました。
うま味は、料理のおいしさの決め手とも言える“だし”の主成分です。ほとんどの食品には、様々なうま味成分が含まれており、特に昆布にはグルタミン酸が、イノシン酸は魚類や畜肉に、きのこ類にはグアニル酸が多く含まれています。和食では、昆布や鰹節、干ししいたけなどがだしの素材となったのも納得できますね。
西洋料理や中国料理など世界各国の料理にも、肉や骨、魚介類をグツグツと時間をかけて煮る出汁的なものはあります。和食のだしの特徴は、昆布や鰹節などを使って、短時間でおいしいだしがとれることでしょう。
だし昆布や鰹節を作るまでには、時間をかけて干して熟成したり、カビをつけて発酵させたりすることで化学反応がおこり、うま味成分が凝縮されます。そのような過程を経ることで、家庭では手軽にうま味を引き出すことが可能になっています。
うま味は相乗効果でおいしさを増す
昆布や鰹ぶし、いりこなど、異なるうま味成分を含む素材と合わせると、おいしさは何倍にも。
これらのだしは単独で使うよりも併せることで、おいしさが1+1=2ではなく、何倍にも強くなるとことが知られています。
ちなみに異なるうま味を含む食材を組み合わせると、相乗効果で何倍ものうま味が出ることを発見したのも日本人で1950年代のことでした。和食の鰹ぶしと昆布の合わせだしというのは、理にかなった使い方なのですね。
ガイドは、これまでも鰹だしや昆布のだしについても、健康に役立つ働きについて、研究報告などについてご紹介してきました。
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