被写界深度を浅くする方法1:F値を明るくする
F値というのはレンズのスペックにある『18-55mm/F3.5-5.6』という数字のF3.5-5.6の部分だ。この場合はズームレンズなので、焦点距離を変化させるにしたがってF値も変化する。このF値が小さければ小さいほど、被写界深度が浅くなり、大きくなると深くなっていく。そのため、被写界深度を浅くしたいのであれば明るいレンズが必要となる。
被写界深度を浅くする方法2:焦点距離を大きくする
上記のF値が同じ場合、焦点距離の数字が大きければ大きいほど被写界深度は浅くなる。広角レンズの30mm/F1.4よりも、85mm/F1.4のほうがボケやすい。下のポートレイトも85mm/F1.4のレンズで撮影したものだ。背景はもちろん、首のチェーンまでボケている。
被写界深度を浅くする方法3:被写体を近く、背景を遠くする
被写体をできるだけレンズから近くに配置して、ピントを合わせたほうが被写界深度が浅くなる。特にマクロ撮影などでは被写体がぼけやすい。被写界深度を浅くする方法4:撮像素子を大きくする
これは2の焦点距離に関係してくるのだが、撮像素子が小さいとレンズの焦点距離が小さくならざるをえない。そのため、被写界深度が深くなってしまう。被写界深度を浅い写真を撮影するためには、できるだけ大きな撮像素子を使用しているデジタルカメラを使う必要がある。多くのコンパクトスタイルのデジタルカメラでは、この4が原因となって被写界深度が深くなってしまわざるをえない。そのため、ボケを楽しむにはデジタル一眼カメラが最適となるのだ。
レンズさえ明るく、かつそこそこの焦点距離を持っているものを用いれば、一般的なエントリー機として販売されているフォーサーズやAPS-Cでも充分だろう。むしろ、ボディはなにであっても構わない。単焦点の明るいレンズ、たとえば50mm/F1.4であれば充分にボケを楽しめるはずだ。
単焦点レンズに関してはまた別途にガイド記事があるので、そちらを参照していただきたい(参考ガイド記事:それでもあえて単焦点レンズを勧めるワケ)。