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2015年4月のオススメ展覧会・美術展(5ページ目)

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浦島 茂世

執筆者:浦島 茂世

美術館ガイド

60年のエッセンスを愉しめる「展覧会の展覧会」
神奈川県立近代美術館 鎌倉(鎌倉市):鎌倉からはじまった。1951-2016 PART1 近代美術館のこれから

鎌倉館外観undefined1990年代

鎌倉館外観 1990年代

日本で最初の公立近代美術館として、1951年に鎌倉の鶴岡八幡宮境内に開館した神奈川県立近代美術館 鎌倉。ル・コルビュジエに学んだ建築家、坂倉準三による建物は世界的に高い評価を受け、日本の美術界を牽引する斬新な企画展が数多く開催されました。

60年余りに渡って多くのファンに愛されてきた鎌倉館ですが、惜しまれながらも2016年の1月末をもって閉館することになりました。閉館まで残り1年を切った2015年は、鎌倉館の活動を紹介する展覧会が3期にわけて開催されます。

斎藤義重《鬼》1957年 油彩、合板 神奈川県立近代美術館蔵

斎藤義重《鬼》1957年 油彩、合板 神奈川県立近代美術館蔵

第一期「PART1: 1985-2016」は、鎌倉館の近くにある鎌倉別館が開館し、二館体制になった1985年からスタートし、葉山館が加わり三館体制になっている現在までの鎌倉館で企画された展覧会に焦点を当てる、いわば「展覧会の展覧会」。

「展覧会の展覧会」と聞くと、ちょっと難しく思えるかもしれません。けれども、まったくそんなことはなく、

「その時期に学芸員は何を問題としていたのか」
「その時期におもしろいと思われていた作家はどんな人なのか」

などを当時紹介されていた美術作品を通じて把握することができる、わかりやすい試み。

活躍中の作家を取り上げた展覧会「今日の作家たち」シリーズや、日本の近代美術を海外へ発信する試み、海外の美術館や研究者などと共同で企画した展覧会などバラエティに富んだ企画は、当時の鎌倉館でしかできなかったことというのも納得がいきます。

老朽化が進んだ鎌倉館の閉館後の行く末については、現在さまざまな議論が進められていますが、美術館が美術館であるうちに見ておくことが大切。この機会を逃さず足を運んでみてください。

■展覧会DATA
展覧会名称:鎌倉からはじまった。1951-2016
会場:神奈川県立近代美術館 鎌倉
会期:4月11日(土) ~ 6月21日(日)
※PART 2: 1966-1984 発信する近代美術館
2015 年7月4日(土) ~ 10月4日(日曜)
※PART 3: 1951-1965 「鎌倉近代美術館」誕生
10月17日(土)~ 2016年1月31日(日)
開館時間:9:30~17:00
※入場は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(祝日の場合は開館)
※5月4日(月・祝)は開館
Web: http://www.moma.pref.kanagawa.jp/index.html

美術館は、連休中はワークショップなどのイベントが開催されることも多いです。事前にチェックしていってみましょう!

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