人形町の甘酒横丁で志乃多寿司を買う
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東京には「志乃多寿司」という看板を出している店がいくつかある。最初は持ち帰り寿司のチェーン店かなと思っていたのだが、そうではないようだ。志乃多寿司というのは、店の名前ではなく、いなり寿司のことだった。その元祖ともいえるお店が人形町にあるというので、買い求めて、近所の公園でいただこうというのが今回のお散歩。日曜日のお昼前、東京メトロ人形町駅A1番出口をあがった。そこが甘酒横丁の交差点だ。
人形町というのは、江戸時代になって、最初にできた繁華街で、ここには様々な発祥の店がある。志乃多寿司もそのひとつだ。
明治10年、江戸時代は武士だった吉益啓蔵氏が、それまであったいなり寿司を改良して、志乃多寿司と名づけたのだそうだ。その吉益氏のお店が志乃多寿司總本店だ。甘酒横丁の中ほどにお店がある。
今までこういったお店があるのは知っていたけれど、けっこうお高いのかと思っていたのだけれど、そんなことはない。思い切って店内へ。サンプルがあるので、わかりやすい。
志乃多だけのものもあるが、のり巻きと志乃多のミックスにした。個数で細かく値段が設定されているのがいい。すでに商品はできていて、包装紙に包まれていたので、お金を払えば商品はすぐに受け取れる。この先に明治座もあって、その幕間に食べるために購入するお客さんもけっこういるようだ。
その他にもテイクアウトできるお店が多い。たとえば、人形町今半の惣菜本店。こちらでは「すき焼丼」1,058円(税込)、「すき焼コロッケ」173円(税込)、「自家製メンチカツ」270円(税込)などが人気だ。また、この日は日曜日でお休みだったが、柳屋さんでたい焼きを買ってもいいだろう。
さて、どこでいただこうか。天気もいいし、少し散歩がてら、食べる場所を探してみよう。まずは、浜町川緑道。甘酒横丁を横切る形の浜町川緑道は、その名の通り、かつて浜町川だったところを暗渠にして造られた緑道だ。歌舞伎の勧進帳に出てくる弁慶の像が目印。ベンチやテーブルなどもあり、お弁当を食べるにはなかなかいい。が、今回は浜町公園へ行こう。甘酒横丁をそのまま真っすぐ進むと清洲橋通りに出る。今、社殿改築のためこちらに移転している水天宮の仮宮が見えてきた。
水天宮の仮宮の隣が浜町公園の入り口になっている。さて、このあたりで食べるところを探してみよう。
次ページでは浜町公園で志乃多寿司をいただきます。