“大家族” タケカワ家の現在
タケカワ:今、家にいるのは1人だけですね。
ガイド:昔にくらべて寂しく感じたりしませんか?
タケカワ:それがみんなよく家にやってくるんですよ。昨日の夕食も5人いたし。なかなか夫婦2人っきりにしてくれない(笑)
ガイド:以前『タケカワユキヒデ&T's COMPANY』で一緒に音楽活動をされていた3女の武川基さん、4女の武川アイさんはミュージシャンになられていますね。やっぱりお父さんとしてはどんな活動をしているか気になりますか?
タケカワ:もちろん、娘たちのことはずっと応援しています。
ガイド:基さんは台湾や中国でご活躍ですが、向こうにお住まいなんですか?
タケカワ:いや、今は早稲田大学の博士課程にいるんで日本に住んでますね。日本と中国を行ったり来たりしてます。
大変です。中国語圏は。「やった!これで、すぐに基は中国で大スターになるぞ!」と思うような成功をしたことは何度かあったんですけど政治の問題で振り出しに戻ってしまったり。そう簡単には活動が定着しないです。まぁ、変わらずチャレンジしてますからまだまだこれからだと思ってます。
ガイド:アイさんもインターナショナルな活動を展開されていますね。
タケカワ:トランスというジャンルで世界中のミュージシャンとコラボした作品を発表しています。海外から送られてくる契約書についてよく相談に乗っています。
ガイド:お二人からは音楽的なことで相談を受けることはありますか?
タケカワ:最初の頃はありましたけど今はもうないですね。
ガイド:もうミュージシャンとしては完全に自立されているんですね。
タケカワ:そうですね。それぞれ十分に自分のものを持っているから。僕もかっこいい、かっこ悪いくらいのことは言うけどそれ以上にはならないようにしています。
本格派!"料理人タケカワユキヒデ"
ガイド:タケカワさんはお料理も得意だと聞いているんですが、最近もよくされるんですか?タケカワ:いや、大家族だったころは相当やりましたけど最近はあんまりしてないですね。フランス料理、中華料理、和食とか……だいたいなんでも作れますけど。
ガイド:家庭料理だけじゃなくて本格的なんですね。
タケカワ:むしろ本格的な料理をしたいほうなんですよ。家でちゃんと作れば美味しいですよ。
ガイド:自分の好みに合わせて作れるから……ですか?
タケカワ:いや、僕はレシピ通りに作って途中で味見もしないんです。料理の本とか読んで「これ食べてみたいなぁ~」って思った食べたことのないものを作りたいから、味見しちゃうと自分流になっちゃうじゃないですか。
ガイド:タケカワさん流のこだわりを感じますね!人に作ってあげることも好きなんですか?
タケカワ:そうですね。昔は10数人分作って大勢で食卓を囲むのが好きでした。8割がたは美味しかったと思いますよ。
ガイド:8割がた……と言うことはたまに失敗もあったんですね(笑)
タケカワ:時々すごいことが起こったりしましたよね(笑)レシピでは「鴨を1日塩漬けしてから塩をこそげ落とす」って書いてるんだけど、どれくらいこそげ落としていいのかわからないじゃない。みんな「洗っちゃえばいいんじゃない?」って言ってたくらいなんだけど僕は「そうは書いてないから」って布で塩をぬぐっただけで料理したんですよ。そしたらしょっぱすぎて誰も食べられなかった(笑)
ガイド:味見しないからですよ(笑)
ドラマ鑑賞で頭の休息を
ガイド:仕事終わりとかお休みの日ってどのように過ごされていますか?タケカワ:だいたい仕事してるけど……仕事をしていないときはテレビを観ているのが多いですね。頭を休ませたいので。サスペンスものとかドラマをいっぱい撮りためといて夫婦で観てます。どちらかが寝たら終わり(笑)
ガイド:ドラマは海外のものも観られるんですか?
タケカワ:もともとは韓国ドラマも好きだったんですけど、最近は日本のドラマが面白いですね。『残念な夫。』(フジテレビ)とか『〇〇妻』(日本テレビ)とか。
現在禁酒中!
ガイド:タケカワさんはお酒は飲まれるほうですか?タケカワ:本当はすごく飲むんですけど、時々長い間の禁酒をするんですよ。
ガイド:健康を気遣ってですか?
タケカワ:はい、今も禁酒の時期に入ってるんですよ。
ガイド:どれくらいの期間禁酒されるんですか?
タケカワ:40歳から5年間、50歳から4年間、そして今は60歳から3年間の禁酒期間の3年目にあたるんです。来年からがヤバいな(笑)
ガイド:計画的に区切っておられるのはすごいですね。意志の力を感じます。
今イチオシの漫画『BIRDMEN』
ガイド:漫画通として有名なタケカワさんですが、今おススメの漫画はありますか?タケカワ:実は、ずっと溜まっている少年漫画雑誌を片っ端から読んでいってる最中なんです。こないだ少年マガジンが終わったばかりで、今少年サンデーの2年前くらいのを読んでるんですよ。だから現在も連載が続いてるのかどうかはわからないんだけど『BIRDMEN』は面白いですよ。田辺イエロウっていう作家で、以前『結界師』って人気漫画を描いてたんだけどこの人の作品はすごくいい。
交通事故で死にかけた主人公たちが羽の生えた"バードマン"に助けられるんだけど、そしたら自分たちにも羽が生えたり変身できるようになっちゃうんです。それでなぜだか羽の生えたやつだけを狙う敵に襲われたり、ふつうの学校生活を送ったりしてるの。
ガイド:ちょっと『デビルマン』を連想する感じですね。
タケカワ:そう!まさにあんな感じで空を飛んでるんですよ。まぁ『デビルマン』はほんとにシビアなストーリーだからそのあたりは違いますけどね。『BIRDMEN』の主人公たちは、変身するときに身体が変わって服がボロボロになっちゃうから素っ裸にならなくちゃいけないんだけど「パンツはどうしたらいいのか?」ってことで真剣に悩んだり……シリアスなばっかりじゃなくて面白いんだよなぁ。「なるほどなぁ~」って思いながら読んでますよ。
自然体で生きる
ガイド:タケカワさんはステージングにしても、こうやってお話していても余計な気負いがないというか、非常に自然体で生きておられるように見えます。自覚される部分はありますか?タケカワ:ゴダイゴの頃はグループのフロントマンとしての役割を果たそうとしてたんです。でもソロになった時にもう人前でキャラを作るのはやめようと決めたんですよ。そのまんまの自分でやっていくなら無理がないから長続きするだろうって。自然体のまま出て行って、もしそれで観る人が面白くなければまた別の仕事を考えればいいやと思ったんです。
ガイド:それが結果的に今でも続いているわけですね。
インタビュー後 コンサート鑑賞を終えて
この日、インタビューを終えた僕はそのまま『僕のソングブック ~カヴァーズPart9 & SINGLE COLLECTION vol.1』の観客となった。前半はカバーが中心。
1曲目は『Blue Suede Shoes』。カール・パーキンスがオリジナルのこの曲をエルヴィス・プレスリーが歌うことで大ヒットに至った経緯を語り、おどけてツイストを踏むタケカワさん。続けて韓流ドラマ『美男ですね』の主題歌『Promise』、Queenの『I Was Born To Love You』など多彩なナンバーを一つ一つリラックスしたMCを交えながら歌い上げてゆく。どんなジャンルの、どんな音楽でも違和感なくタケカワ節に染めてしまえる表現力には天性を感じた。
後半はほとんどMCをはさまず『僕のサラダガール』、『君は恋のチェリー』、『SYMFONICA(シンフォニカ)』などオリジナルの名曲の嵐。ファンだとかファンでないとかに関わらず、音楽を愛する人なら彼のつむぎ出すメロディーに耳を傾けずにはいられないと言い切れる。僕はこのシリーズのコンサートを観るのは初めてだったが、一音楽ファンとして非常に楽しいひと時を過ごすことができた。
音楽家として、芸能人として稀有な才能と実績を持ちながら、まったく肩ひじ張ることなく自然体で自分らしい生き方をまっとうするタケカワさん。今後も彼の活動をこのコーナーでとり上げていきたいと思う。
40周年記念コンサート リリース
※2015年はデビュー40周年記念企画のコンサート、CDリリースが目白押し!1979年公開のミュージカル『西遊記(Magic Monkey)』が『Original Demo Tracks of 'Musical-The Magic Monkey'』として初CD化
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『浦和ビートルズ研究会』 ~「HELP !」「RUBBER SOUL」 50周年~ Sing many BEATLES songs & some GODIEGO hits
6月7日(日)浦和FORUM(さいたま)
『大阪ビートルズ研究会』 ~「HELP !」「RUBBER SOUL」 50周年~ Sing many BEATLES songs & some GODIEGO hits
6月14日(日)南堀江ビレボア(大阪)
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タケカワユキヒデ デビュー40周年記念公演第3弾
『僕のソングブック ~カヴァーズPART10&SINGLE COLLECTION vol.2~』
7月11日(土)大丸心斎橋劇場(大阪)
7月18日(土)・19日(日)南青山MANDALA(東京)
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