大切なのは園生活時代と同じ「自立」
「自立した学力」をつけるには
学童のいる共働き家庭では、平日、子どもを延長保育や学童保育から連れ帰ってから就寝するまでの3時間が「まるで戦争」とも言われます。それくらい、親と子どもはいろいろなことをその短い時間に済ませなければ、毎日の生活が回りません。そこに学校の勉強も、となると、普段の生活時間の配分を見直す必要があり、確かに働く親の精神的な負担感は否めません。
常に横について手取り足取り教えられるわけではないことに、「(子どもも自分も)大丈夫かな」と不安になることもあるかもしれませんが、共働きという条件は、子どもの学力に関して全く不利でも何でもありません。親が目指すべきは子どもの学力の自立であり、それはこれまでの園生活の中で大人たちが子どもの生活面の自立を促してきたのと同じ考え方、なのです。
自立した学力に必要な「学ぶ習慣」を身につけるには
テレビの”帯番組”のように学ぶ習慣をつける
子どもを勉強好きにするには、まずは勉強の習慣をつけるのが親にも子にも一番負担のない方法。一見地味ですが、いざ本腰を入れて勉強せねばならない受験などがやってきた時、あとからじわじわ効いてくるのは、今現在の知識の量ではなくて「学ぶ(考える)習慣」そのものです。
大人でも、たとえばジム通いのように習慣にないことを始めるとなると、つい腰が重くなりがちですよね。ですから、お子さんの普段の生活に「テレビの短い帯番組」のような感覚で、学びを少しだけ、そっと組み込んでみましょう。
毎日、ある時刻になったら勉強タイム。帰宅直後や、朝の登校前の時間、お子さんの好きなテレビ番組などの前後、食事の前後でもいいでしょう。はじめは、学校で出された宿題。時間に余裕が出てくれば、簡単な漢字ドリル1ページや算数プリント一枚など、その気になれば5分や10分で終わってしまうような程度でいいのです。一日5分をクリアしたら、お子さんの慣れの度合いを見ながら次第に10分、15分と延ばしていきましょう。目標は、小学校低学年で朝なら15分、帰宅後や夕食後なら25分間、座って課題(宿題)をこなせるようになることです。
>>>「自立した学力」のための3つのサイクルを軌道に乗せる