ウルトラマンでも
『仮面ライダー』の2号ライダー登場は1971年。日本のスーパーヒーロー、もう一方の代表・ウルトラシリーズも同じタイミングで同様の道を歩んでいます。『ウルトラマン』『ウルトラセブン』の頃は名前に「ウルトラ」とついているところは共通していますが、ストーリーにつながりはありませんでした。ところが1971年の『帰ってきたウルトラマン』はそもそもの企画では前作の『ウルトラマン』と同じウルトラマンが帰ってきたという設定。商品化の関係で同じウルトラマンではなく新しいウルトラマンに変わりましたが、ピンチには前のウルトラマンとウルトラセブンが駆けつけるという展開でヒット。このため以降はウルトラ兄弟設定が取り入れられました。
60年代は固定、70年代からは変化
一般のドラマでは1973年に始まった『太陽にほえろ!』。マカロニ刑事を演じる萩原健一が一年で降板したいと申し出たことから殉職させ、代わってジーパン刑事(松田優作)が登場。これが好評だったことから以降も若手刑事の殉職が恒例化。これは『仮面ライダー』の影響を感じます。それに必殺シリーズ。1972年の『必殺仕掛人』は池波正太郎の原作が元。続く1973年、オリジナルストーリーの第二作『必殺仕置人』で中村主水(藤田まこと)が初登場。主水が主役、脇役、ゲストと立場を変えながら必殺シリーズの多くに登場することで内容につながりをつけています。
1960年代の大ヒット刑事ドラマ『七人の刑事』は約8年と長い放送期間でしたが、レギュラーの7人は不変。それに比べると70年代からはシリーズを長く続けるために途中に変化をつけることが目立つようになります。
ミッチーの原点
次期相棒候補には二代目の及川光博カムバックも噂にのぼっています。これはおそらく大人の事情。テレビ朝日・東映制作の春休み映画『スーパーヒーロー大戦』のゲスト・仮面ライダー3号を及川光博が演じ、かつ及川光博個人もツアーが始まるので、その宣伝のために流された噂でしょう。ところで3月7日の『嵐にしやがれ』で及川光博がゲストにでていました。メインは「ガンダムから学ぶイイ男講座」を嵐に教える、だったんですが後半に『快傑ズバット』について「俳優としての原点」だと語りだしてビックリしました。
『快傑ズバット』は1977年放送のヒーローもの。東映は時代劇をつくりたくてしょうがない会社のため、刑事ドラマや変身ヒーローをつくってもベースには時代劇があります。ところが『快傑ズバット』は東映変身ヒーローものとしてはめずらしくベースになっているのは『ギターを持った渡り鳥』や『銀座旋風児』といった日活無国籍アクション。また主演が『仮面ライダーV3』や『秘密戦隊ゴレンジャー』のアオレンジャーを演じた宮内洋ということもあり、他の東映ヒーローとは違ったキザなカッコよさを見せる異色作です。
なるほど、これが好きだから及川光博、二代目相棒も仮面ライダー3号もノッて演じているんだな、と納得できました。