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「ラッスンゴレライ」のルーツは伝統芸能だった?

オリエンタルラジオの「武勇伝」の時にも思いましたが、なぜかお笑い界はリズムネタにきびしいようです。「ラッスンゴレライ♪」で一躍ブレイクした8.6秒バズーカーにも、バッシングが浴びせられています。でも、そんなにリズムネタって批判されるものなんでしょうか? じっくりと検証してみます。

広川 峯啓

執筆者:広川 峯啓

お笑い・バラエティ番組ガイド

リズムネタバッシングの流行

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「ラッスンゴレライ♪」で一躍ブレイクした8.6秒バズーカー(こっちがコンビ名)や、「ダンソン」の掛け声で注目のバンビーノと、立て続けにメディアを騒がせたことで“リズムネタ”への関心がここに来て高まってます。まあ大半は批判のようですが……。

特に「ラッスン~」については「笑えない」だの「バカ大学の文化祭」だの酷評が続出。ひいてはリズムネタ全体が芸として否定されるという延焼騒ぎに。しかし、若年層中心とは言え大勢が機嫌よく楽しんでるものを、わざわざバッシングする必要があるんでしょうか?

という訳で今回微力ながら、リズムネタの擁護を試みたいと思います。ちなみに、クマムシやどぶろっくなどの歌ネタは、別物と考えてあえて触れません。嫌ってるわけじゃありませんが(苦笑)。


笑えなくても大丈夫!?

冒頭から大胆に言ってのけますが、リズムネタは笑わせるものじゃありません!  ……と言ってしまうと極論になってしまいますが、決して笑いがメインではないと思ってます。舞台であれば観客、テレビであれば視聴者の心をはずませて、思わず体を動かしたくなるのが、すぐれたリズムネタの第一条件であって、笑えるかどうかは最重要課題ではないんですね。

そんなリズムネタですが、ベテラン芸人が批判するすることからも、ここ最近流行りだした芸と思われています。でもそれって本当でしょうか? 何を持ってリズムネタと呼ぶのかという定義付けの問題もありますが、古き良き日本にも当時の国民性に適したリズムで観客を沸かせた芸が間違いなくありました。

邦楽の歴史を振り返ってみると、リズムという要素が加わったのはそれほど昔のことではないような気がします。もちろん古くから和太鼓や鼓などは使われていますが、一曲の中の要所で鳴り響かせているものが大部分でした。

ただしこれは、朝廷、幕府などが行ってきた祭事や、保護下にあった能楽などについて言えることであり、農民や町人は古くから音楽の中にリズムを求めていました。それがいわゆる民謡であり、なかでも盆踊りの主役である「音頭」は、日本固有のダンスミュージックとして、大太鼓、小太鼓を駆使した激しいリズムが刻まれているのです。
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