ハードがヒットすれば、驚異的な利益拡大!
以下の表はこれまでに発売された、ゲームソフトの国内累計売上ランキングです。(独自調査)
この表からもわかるように、ファミコン、ゲームボーイ、ニンテンドーDS、Wiiなど任天堂のハードで遊ぶソフトばかりが上位を占めています。上位20位のうちソニーのPSP、プレイステーションで遊ぶソフトは2本だけで、それ以外はすべて任天堂なのです。
さらに特徴的なのはポケットモンスター関連のソフトの多さです。ポケットモンスターだけで、6本あります。スーパーマリオでも4本、ドラゴンクエストやファイナルファンタジーは1本ずつです。このように、大ヒットをしたポケットモンスターが発売された1997年頃は、確かに業績がよくなっています。しかし、1983年以降や、2007年以降の急拡大と比べると、少し物足りないようにも感じます。
ポケモンが大ヒットした1996年~1997年。ニンテンドーDS、Wiiが大ヒットして任天堂の業績が驚異的に拡大した2007年~2010年。
やはり大きな違いは、ハードもヒットしたかどうかです。ポケモンというソフトだけがヒットした1996年~1997年と、ソフトはもちろんのことニンテンドーDSやWiiというハードも大ヒットした2007年~2010年とでは、業績の伸びが全く違います。ポケットモンスターなどのソフトが大ヒットすることも大切ですが、それに加えてニンテンドーDSやWiiといったハードがヒットすることで、驚異的に儲かるといえます。
日本国内で時価総額2位にまで上り詰めるほどの業績です。経営者の方、従業員の方々には、一般人では味わうことのできない、すばらしい達成感があったことでしょう。そして忘れられない成功体験となったはずです。
現在、任天堂の業績は低迷しています。株価も低迷しています。一方で、ガンホーやミクシイのようなスマホゲームの会社は大きく業績を伸ばしています。
ゲーム業界も変化の時がきたのかもしれません。多くのゲーム会社がスマホゲームに参入する一方で、任天堂はこれまで参入しないとしてきました。もしかすると、ハード・ソフトがともにヒットすることで爆発的に業績が拡大するという「過去の栄光が忘れられない」という面があったのかもしれません。
任天堂は、事業展開に行き詰まり、2002年に社長が山内氏から現在の岩田氏に交代しました。そして、ニンテンドーDSやWiiを大ヒットさせることで、経営危機だった任天堂を救いました。経営危機から救うどころか、時価総額日本2位まで株価を押し上げたのです。そんな過去の栄光が忘れられないから、だからゲーム専用機というハードに固執するのだとしたら……。
ゲーム専用機を死守するか、人気キャラクターを使ったスマホゲームを展開するか。難しい選択です。今回、任天堂が出した答えは、会員制サービスを活用したゲーム専用機とスマートデバイスとの融合でした。この戦略転換がどのような結果をもたらすか。やっぱり任天堂から目が離せません。
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