ハード、ソフトのヒット・停滞とともに、「業績」も大きく上下してきた
下のグラフは1983年以降の任天堂の売上と営業利益です。先ほどの株価と同じようなグラフですね。ファミコン発売前は、売上677億円(営業利益205億円)でしたが、ファミコン、スーパーマリオの大ヒットで、1987年3月には売上1445億円(営業利益457億円)となり、約2倍の売上となりました。そして、その後も業績を拡大し、ゲームボーイとテトリスの大ヒット及び、バブル景気によって、1993年3月には売上6346億円(営業利益1592億円)となり、売上はファミコン発売前の約10倍にまでなりました。
その後、バブル崩壊によって業績が悪化したものの、大きく崩れることはありませんでした。そして、2004年にニンテンドーDS、2006年にWiiを発売すると、再び業績は急拡大して、2009年には売上1兆8386億円(営業利益7936億円)となり、売上はファミコン発売前と比べると約27倍、営業利益は約40倍にまで増加しました。
このように、ハード・ソフトのヒットとともに業績が拡大して、任天堂は成長してきました。しかし、先ほどの株価のグラフと、業績のグラフでは少し異なることがあります。1996年以降、ポケットモンスターのヒットとともに、株価は大きく上昇しています。これに対して、業績はもちろん拡大しているのですが、株価の上昇の割には増加していないように見えます。いったい、なぜなのでしょう?