株・株式投資/決算書からチェック!気になる銘柄の株価

ナゼ任天堂はDeNAと提携?業績とハード・ソフトの関係(2ページ目)

任天堂は、ゲーム専用機というハードと、マリオ、ピカチュウなどに代表されるキャラクターを駆使したソフトとを両輪で展開しています。ただ、業績への貢献という意味では、ハードのヒットは驚異的な結果をもたらします。ハードとソフトが両輪でヒットした成功体験を任天堂は捨てるのかどうか。経営方針に注目です。

日根野 健

日根野 健

公認会計士 ガイド

京都大学教育学部卒業。公認会計士。監査法人トーマツを経て株の学校アクションラーニングを創業し、初心者向けに株式投資の教育を行う。日根野公認会計士事務所、京都事務所所長

プロフィール詳細執筆記事一覧

ハード、ソフトのヒット・停滞とともに、「業績」も大きく上下してきた

下のグラフは1983年以降の任天堂の売上と営業利益です。先ほどの株価と同じようなグラフですね。
【図2undefined任天堂の売上高、営業利益と株価の推移】

        【図2 任天堂の売上高、営業利益と株価の推移】


ファミコン発売前は、売上677億円(営業利益205億円)でしたが、ファミコン、スーパーマリオの大ヒットで、1987年3月には売上1445億円(営業利益457億円)となり、約2倍の売上となりました。そして、その後も業績を拡大し、ゲームボーイとテトリスの大ヒット及び、バブル景気によって、1993年3月には売上6346億円(営業利益1592億円)となり、売上はファミコン発売前の約10倍にまでなりました。

その後、バブル崩壊によって業績が悪化したものの、大きく崩れることはありませんでした。そして、2004年にニンテンドーDS、2006年にWiiを発売すると、再び業績は急拡大して、2009年には売上1兆8386億円(営業利益7936億円)となり、売上はファミコン発売前と比べると約27倍、営業利益は約40倍にまで増加しました。

このように、ハード・ソフトのヒットとともに業績が拡大して、任天堂は成長してきました。しかし、先ほどの株価のグラフと、業績のグラフでは少し異なることがあります。1996年以降、ポケットモンスターのヒットとともに、株価は大きく上昇しています。これに対して、業績はもちろん拡大しているのですが、株価の上昇の割には増加していないように見えます。いったい、なぜなのでしょう?

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

カテゴリー一覧

All Aboutサービス・メディア

All About公式SNS
日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
公式SNS一覧
© All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます