ブラジルの言語・公用語は「ポルトガル語」! 観光で英語は通じるの?
リオデジャネイロ、サントス・ドゥモン空港のインフォメーションブース
ワールドカップやオリンピックといったグローバルイベントの招致により、地下鉄の駅や主要観光地に英語併記の標識が設置されたり、英語教育が以前よりも推進されたとはいえ、まだまだ「英語ができれば大丈夫!」とは言えません。
一般的には、サンパウロ、リオデジャネイロ、ミナス、フォス・ド・イグアスといったブラジルの南部の大都市の方が、北部や北東部に比べると英語を話せる人が多いと言われていますが、それでも街を歩いている人や一般のお店の店員さん、タクシーやバスのドライバーに英語が通じることは、期待しない方がいいと思います。
また、サンパウロ州は日系人が多いことで知られていますが、残念ながら3世や4世にもなると、日本語を話す人はそれほど多くありません。一方、スペイン語とポルトガル語は、文法や語彙が似ているので、ある程度は通じ合えるようです。
ブラジルの英語教育
ちなみにブラジルでは、小・中学校(1年生~9年生:6歳~14歳まで)が義務教育で、5年生から外国語が必修科目となりますが、英語かスペイン語かを選べる仕組みです。しかも残念ながら公立の小中学校のレベルはあまり高くありません。逆に大学になると、公立のレベルはかなり高く、学費が無償のため、私立で学んできた生徒が公立大学を目指すことは珍しくありません。ただし、大学入学センター試験科目の外国語も英語かスペイン語のいずれかとなっているので、高学歴の人が必ずしも英語を学んでいるわけではありません。日本人にとっては、ポルトガル語の方がスペイン語に比べて鼻音が多い分、 多少発音が難しいかもしれません。とはいえ、多少例外があるものの、基本はローマ字読み。大きな声で自信をもって話してみてください。ほんの少しでもポルトガル語を覚えておけば、きっと役に立ちますよ。
ブラジルの挨拶! 「こんにちは」は「Boa tarde(ボア・タァルヂ)!」
リオのビーチでは、いろいろ声がかかります
- おはよう/Bom dia(ボン・ヂーア)
- こんにちは/Boa tarde(ボア・タァルヂ)
- こんばんは/Boa noite(ボア・ノイチ)
また、時間を選ばずに使えるカジュアルな挨拶としては、
- やあ、こんにちは/Oi(オイ)
- 元気?/Tudo bem(トゥド ベン?)
情報を得るためのポルトガル語。ありがとうは何と言う?
挨拶が終わっても、言葉が話せなければ、なかなか会話は続けられませんね。やっぱり聞きたいのは、「英語を話しますか?/Fala inglês?(ファラ・イングレス?)」でしょうか。残念ながら、「いいえ/Não(ナオ)」といわれた場合、単語をつなげるだけでも、なんとか意思疎通できるはずです。大抵、熱心に聞いてくれるので、がんばりましょう。
- xxをお願いします/xx, por favor(xx ポル・ファヴォゥ)
簡単なポルトガル語を覚えておけば、こんなタピオカ屋台などでもスムーズに注文できるかも
例えば、
- 「領収書をお願いします/Recibo, por favor. (ヘシーボ、ポル・ファヴォゥ)」
- 「これ、お願いします/Este, por favor.(エスチ、ポル・ファヴォゥ)」
- 「書いて下さい/Escreve, por favor. (エスクレヴィ、ポル・ファヴォゥ)」
- xxはどこですか?/Onde é xx?(オンジ・エ・xx?)
- 「トイレはどこですか?/Onde é o banheiro?(オンジ・エ・バニェイロ?)」
- いつ?/Quando? クアンド?
また、これとセットで覚えておきたいのが、
- まだですか?/Ainda não? (アインダ・ナオ?)
- もう?/Já? (ジャ?)
- どれくらい時間がかかりますか?/Quanto tempo? (クァント・テンポ?)
- どれくらいお金がかかりますか(いくらですか)?/Quanto custa? (クァント・クスタ?)
教えてもらったら、
- ありがとう!/Obrigado! /Obrigada!(オブリガード:男性が話す場合、オブリガーダ :女性が話す場合)
レストランやバーでのポルトガル語! 支払いに使うフレーズは
高級レストランは、手をあげたり、目配せで担当のギャルソンが来てくれるかと思いますが、人気の居酒屋では、声をかけないと注文もできない!なんてことも多々あります。ウエイターに呼びかける時、最も無難な言葉は、前述の「ポル・ファヴォゥ!」。「すいません」は使いません。男性なら、モッソ、女性ならモッサ、と声をかけても構いません。地元の人が「プスーッ」と音を出して人を呼ぶ姿を見かけるかもしれませんが、あまり上品ではないので、使わないほうが無難です。居酒屋の場合、グラスが空くとウェイターが、必ずと言っていいほど「もう一杯?(マイス・ウン?)」と聞いてきます。「はい/Sim(シン)」もしくは「いいえ/Não (ナオ)」と返事すれば大丈夫です。
お会計は、「コンタ(コンチーニャ)/conta (continha)」。セルフサービス店以外では、10%のサービス料が既に加算されていることが多いため、さらにチップを足す必要はありません。なお、このサービス料の支払いは、義務ではありませんが、特別な問題がない限り支払うのが通例です。
クレジットカードは、「クレジト/crédito」。カード精算する端末は、「マキニーニャ(マキナ)/maquininha (máquina)」と呼ばれるので、お会計を頼むと、「マキニーニャ(を持って来ましょうか)?」と聞かれることもよくあります。カード払いの際は、「はい(Simシン)」と返事しましょう。現金は、「ジニェイロ(dinheiro)」です。
いざというとき身を守るためのポルトガル語
使わないに越したことはありませんが、万が一の場合に備えて、覚えておくと安心です。- 静かにしろ/Quieta!(キエタ!)
- 動くな/Parada!(パラダ!)
- どけ、出ろ/Sai! Fora!(サイ!フォラ!)
- (持っているものを)出せ/Perdeu!(ペーデウ!)
- 全部よこせ/Passa tudo!(パサ・トゥド!)
- お金/dinheiro (ジニェイロ)
- 時計/relógio(ヘロージオ)
- 財布/carteira(カーテイラ)
- カバン/bolsa(ボルサ)
- バックパック/mochila(モシラ)
- 携帯電話/celular(セルラー)
- 危ない!気をつけて!/Cuidado!(クイダード!)
買い物のポルトガル語
ポルトガル語で、お買い物もスムーズ!
- ブラジルで作られたものですか?/Feito no Brasil?(フェイト・ノ・ブラジル?)
- サイズ/tamanho(タマーニョ)
- もっと大きい/maior(マイオー)
- もっと小さい/menor(メノー)
- もっとありますか/Tem mais?(テン・マイス?)
- 別の色/outra cor(オウトロ・コゥ)
- 別のモデル、形/outro modelo(オウトロ・モデロ)
- 試着室/provador(プロバドー)
- 試着する、試す/experimentar(エスペリメンター)
- 鏡/espelho(エスペーリョ)
- 保証/garantia(ガランチア)
- ギフト包装/embalagem para presente(エンバラージェン・パラ・プレゼンチ)
- 見ているだけです/Só olhando. (ソ・オリャンド)
- 取り置き、お願いします。後で取りに来ます。/Separe, por favor. Depois volto.(セパレ、ポル・ファヴォゥ。デポイス・ヴォルト)
それでは、「よい旅を!/Boa Viagem!(ボア・ヴィアージェン!)」
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