体感する/包まれる
京都芸術センター講堂の扉の先には、ほぼ等身大サイズの壁に映像がいくつも映し出されています。大手家電量販店でもこんなことはありません!!たくさんの画面、同時に聞こえる複数の音声に包まれる感覚=体感することも、現代美術の楽しみ方。理屈ではなく、あなたの身体が何かしら反応を示すハズですよ。視覚以外でも味わう
スーザン・フィリップス《三つの歌》 2015
美術は目で見るもの、と思いがちですが、現代美術は五感で感じるものです。屋外の会場である鴨川デルタは、文字通り三角州。飛び石を超えて中州へ入ってみましょう。橋の下に置かれたスピーカーから歌が聞こえます。同時に川のせせらぎ、空に飛び交う鳥の羽根の音、走り去る車の騒音など、普段気が付かない「音」が耳に入って来るでしょう。現代美術はこうした「気づき」をさせてくれるものでもあるのです。
街中にも作品はあります
京都市中心部の烏丸三条にある大垣書店のショーウィンドーには、大きな写真作品が置かれています。気が付かないとただのオシャレ写真ですが、実はこの作品は近づくとギョッとします。モデルになっている女性たちが着ている服には、あるスローガンが書かれているのです。何と書いてあるかって?それはご自身で実際確かめてみてください。現代美術は現場が大切なのです。■展覧会情報
「PARASOPHIA:京都国際現代芸術祭2015」
会期:2015年3月7日~5月10日
会場:京都市美術館、京都府京都文化博物館、京都芸術センター、堀川団地(上長者町棟)、鴨川デルタ(出町柳)、河原町塩小路周辺、大垣書店烏丸三条店、京都BAL
休場日:月曜日(ただし、3/9、5/4は開場、京都府京都文化博物館のみ4/27は開場)