住宅設備・建材の選び方/住宅設備・建材選び

家づくりのコストを抑える設備・建材選びのポイント12

新築やリフォームの際には、できるだけコストを抑え、満足のいく住まいづくりをしたいものです。ここでは、設備や建材を選ぶ際におさえておきたいポイントをまとめました。

岩間 光佐子

執筆者:岩間 光佐子

住まいの設備ガイド

Point1.設備や建材の選び方はコストに大きく影響する

新築やリフォームを進める際には、実現したい空間やデザイン、取り入れたいアイテムなど、夢は広がるものです。しかし、限られた予算の中では、何を優先させ、何をあきらめるか、悩む場面も多いでしょう。コストを抑え、満足のいく住まいを実現するためには、家づくり全体を把握し、予算配分をすることが基本ですが、設備や建材の選び方や取り入れ方は、費用に大きく影響を及ぼすことがあることを理解しておきましょう。

Point2.必要な設備、必要な機能の優先順位を明確にする

設備や建材の性能や機能はますます高まり、便利で使いやすい工夫が施されている商品も多くみられます。現在使用している機器にはない機能は魅力的ですが、わが家にとって、必ずしも必要な機能とは限りません。どんなにコストを抑えて取り入れても、あまり使用しないのであれば、高い買い物となってしまいます。

基本的には、構造や性能などに関わる部分は、できる限りコストを削減すべきでないでしょうし、家族が心地よく感じる空間構成に関わる部分も削るべきではないと思います。わが家の家族構成やライフスタイルを充分に検討し、本当に必要な機能、優先させるものに順位をつけることで、削るべきポイントも明確になり、納得のいく設備・建材選びができるのではないでしょうか。

Point3.建物形状や屋根形状は複雑にせずシンプルに

シンプルな切妻屋根。ガルバリウム鋼板を用いて価格を抑える

シンプルな切妻屋根。ガルバリウム鋼板を用いて価格を抑える

いずれの建材や設備機器にも言えることですが、コストを抑えるためには、形状やデザインをシンプルにすること、シンプルな商品を選ぶことが基本です。

構造やプランニングにも大きく影響する、建物の形や屋根形状も同様。一般的に、同じ床面積だとしても、シンプルな正方形や長方形の平面プランであれば、凸凹のある建物よりも壁や柱の量だけでなく、工事手間も少なくてすみ、コストダウンが図れるでしょう。

屋根も、複雑にするよりもシンプルな形状に。また、屋根の勾配がきついと工事の手間もかかり、費用もアップするもの。切妻屋根(2方向へ傾斜し逆V字型の形状)で、勾配の緩い屋根の方が費用を抑えることができるでしょう。屋根材の素材は、粘土系(瓦)、セメント系(瓦)、スレート系、金属系など。価格は、商品ごとに異なりますが、たとえば、粘土系の瓦に比べれば、金属系のガルバリウム鋼板の方が費用を抑えることが可能です。

Point4.室内建具の少ない開放的な間取りプランにする

構造上、必要な壁量を確保することはもちろんですが、間仕切のためだけの壁や建具は少ない方が材料費はもちろん、工事の手間も抑えることが可能です。たとえば、LDKをひとつの空間として、対面キッチンで緩やかに仕切ったり、子供部屋は間仕切家具でふたつに分けるなどの工夫をしても。冷暖房効率などへの配慮は必要ですが、部屋として空間を複数確保するよりは、オープンなプランとする方がコストを抑えることができるでしょう。

Point5.窓は性能を確保しつつ、効率的な配置と数を

住まいの断熱性や快適性に大きく関わる窓(開口部)は、安易なコストダウンは控えるべきですし、通風・採光に配慮し、適したプランを検討すべきです。基本的には、空間に見合った場所に、既製サイズの窓を配することが、コストアップさせないポイント。必要以上に窓数を多くしたり、複雑な形状の窓を選んだり、複数の素材のサッシを取り入れたりすることで、コストはかかるものです。また、窓数が多ければ、カーテンなどの窓装飾も必要となり、費用が嵩む場合もあるので注意が必要でしょう。

サッシの素材には、アルミや樹脂、木製などがありますが、一般的に、アルミよりも樹脂、木製の方が高くなりますので、性能と予算を考慮して選ぶことが大切です。

Point6.キッチンやバス・サニタリーはまとめて配置する

一般的に、キッチンやバスルーム、洗面やトイレなどといった水まわりは、まとめて配置しておくことで、水道や給湯などの配管が短くて済み、工事費も抑えることが可能です。水まわりが近くにあることで、動線的にも使いやすいプランとなるでしょう。また、平面的にまとめるだけでなく、1階と2階の水まわりの位置を揃えておくことも忘れずに。まとめることで、メンテナンスがしやすくなるのもメリットです。

Point7.内外装材の種類や素材をむやみに増やさない

内外装材を選ぶ際には、素材や商品の種類、仕上げ方法をむやみに増やさないこともポイントのひとつ。種類や仕上げ方法が少ない方が、無駄がありませんし、職人さんの職種も少なくてすむからです。たとえば、壁や天井は同じ素材とすれば、材料の無駄も少なく、同じ職種の職人さんが施工できますが、クロスとしっくいなど異なる仕上げ方法を取り入れれば、それぞれの職人さんを手配することになり人件費もかかります。

一般的に、水を用いる湿式工法(しっくいやモルタルなど)は、用いない乾式工法に比べると、施工の手間も工期もかかるといわれています。コストを抑えるためには、外壁材であればサイディング、内装材であればクロス仕上げなどの乾式工法を選ぶ方がいいでしょう。

Point8.定番商品や普及品、設定されている標準仕様から選ぶ

普及タイプの衛生陶器を選び、配置に注意することで、コストを抑えることも

普及タイプの衛生陶器を選び、配置に注意することで、コストを抑えることも

カタログやショールームなどでは、最新の商品が提案され、その機能性やデザイン性に魅力を感じることも多いでしょう。しかし、コストダウンを考えるのであれば、新しいものよりは、基本的な機能が搭載されている、シンプルな普及品を選ぶこともひとつの方法。広く用いられている商品であれば、比較的コストパフォーマンスもよく、職人さんも施工に慣れているので、トラブルも少ないというメリットもあるでしょう。

また、ハウスメーカーや工務店の住宅商品であれば、設定された標準仕様を基本とする方がコストアップを避けることができるでしょう。むやみにオプションを組み入れたり、施工会社と取引実績の少ない設備メーカー商品などを選ぶと費用はアップするものです。

Point9.光熱費やメンテナンス費用など、ランニングコストを確認する

建築段階でコストを抑えることができても、暮らし始めてからコストがかかるようでは、本当の意味でもコストダウンとは言えません。選ぶ際には、イニシャルコストだけでなく、耐用年数やランニングコストは充分に検討を。特に性能に関わる外壁や屋根のメンテナンスや補修費用、快適さを左右する給湯や冷暖房空調の光熱費、節水タイプのトイレや水栓金具を取り入れるなど、トータルで検討し、商品を選ぶことが大切です。

Point10.余裕があれば、施主支給を上手に取り入れても

タオルハンガーや鏡などは比較的進めやすいアイテム

タオルハンガーや鏡などは比較的進めやすいアイテム

自分の好みのメーカーや商品を自由に選択でき、商品によっては、安く購入できるケースも多い施主支給。上手に取り入れることで、費用を抑えることも可能でしょう。しかし、情報収集には、それなりの時間とパワー、知識が必要ですし、窓口が施工会社と商品の購入先とのふたつになるため、施工会社への説明や施工範囲の確定、商品仕様の確認、手配やスケジュールの調整など、細かな作業が伴うことも。また、工事費や取り付け費などは別途かかるので、割引率等によっては逆に高くなってしまうケースもみられます。費用や段取りなど、施工会社に事前に確認し、検討することが重要でしょう。

Point11.設備や仕様の細かな積み重ねがコストダウンにつながる

設備や建材選びで大きくコストダウンを図るには、機器や建材そのものを採用しないこと以外にないでしょう。憧れのアイテムや可能であれば設置したかったアイテム、たとえば暖炉や床暖房、太陽光発電システムなどを諦めることで大幅なコストダウンが可能です。

しかし、現実的には、ひとつのアイテムで削減する、というよりも、仕上材や仕様などを変更することで、コストを削っていくケースが多いでしょう。これらは、ひとつひとつは小さな削減ですが、塵も積もれば、それなりのコストダウンにつながるものです。

また、施工会社によっては難しい場合もありますが、家族でできる工事があれば、自分たちで施工してみるのもひとつの方法。内壁の塗装やウッドデッキ製作など、自分たちの手で行うことで、コストを抑えると同時に住まいへの愛着もわくのではないでしょうか。

Point12.契約までにすべてのアイテムを決定し、追加変更をしない

設備や建材選びは、基本的には、契約までにすべてを決定することが理想ですが、依頼先などによっては、ある程度、融通がきく場合も。いつまでに最終決定すればいいのかを確認し、そのスケジュールを守ることも無駄なコストを掛けずにすむポイント。工事途中での追加変更は、費用だけでなくスケジュールに影響をすることもあるので注意が必要です。

そのためには、ショールームを上手に活用することも重要。カタログの写真や小さな見本では、デザインや色を確認することが難しく、実際に動かしてみなければ、操作性もわからないもの。必ず実物で確認し選ぶことで、追加変更を避けることもできるでしょう。


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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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