誕生は昭和3年。オリジナルは「赤箱」なのです!

石鹸ときいて、まず「牛乳石鹸」をイメージする人は多いと思います。コンビ二やスーパーで売られている身近な石鹸ですが、関東に住んでいる人は、青い箱に牛の絵が描かれたパッケージがおなじみでしょう。

ですがこの青のパッケージは「青箱」と呼ばれるもので、1949年(昭和24)の発売。オリジナルは1923年(昭和3年)の「赤箱」なのです。
 
赤と青箱

関西では定番のオリジナルの赤箱(100グラム)と関東で多く流通している青箱(85グラム)。レギュラーは同じサイズかと思っていましたが、並べると大きさの違いが分かりますね。

この石鹸の製造元は大阪に本社を置く「牛乳石鹸共進社株式会社」というメーカー。大阪で発売されたもので戦前は赤箱しかありませんでした。

そのオリジナルの赤箱の成分を少し調整し、香りなどを、さっぱりとさせて青いパッケージで関東に進出しヒット商品となったという経緯があるそう。

その流れは今も続いて、今でも東京のドラッグストアなどで売られているものは青箱がほとんど。私が都内で大手ドラッグストアを数件回った感覚では、ドラッグストア3軒中、1軒に赤箱があるという印象です。 
 

人気の秘密はパッケージと本体デザインにアリ?

じつは私は、牛乳石鹸のヘビーユーザーです。使っているのは青箱のバスサイズ。風呂でガンガン使っています。この3個入りをよく買って長年愛用してきたのですが、「赤箱」の存在を知ったのは最近です。
 
バスサイズ

下から青箱バスサイズ、青箱レギュラーサイズ、赤箱。バスサイズが一般的だと思っていたのですが、ずいぶん大きいです。また2013年には大きな赤箱(125グラム)も発売されました。ですが東京の店頭では「赤箱125」はありませんでした。牛乳石鹸ファンとしては通販ででも入手したいと思っています。

青箱のパッケージが大好きで、このホルスタインと思われる牛の絵と、本体の牛柄レリーフもお気に入りです。なんといっても、このバスサイズの大きさ重さが心地いい。意識したことはなかったのですが、バスサイズの重量は135グラム。これがちょうどいいのです。
本体サイズ

右が赤箱オリジナル。かわいい形ですね。左端はバスサイズ。でかくて男性的? そして牛のレリーフ模様にも注目! 裏には「COW」の刻印があります。

バスサイズユーザーだった私は、小さな青箱は知らなかったのですが、こちらは85グラム。小ぶりなこの石鹸はレギュラーサイズと呼ばれていて手に持った印象もずいぶん違います。洗顔・手洗いによさそう。

一方、オリジナルの赤箱は100グラムです。初めて購入してみました。青に慣れ親しんできたので、ちょっと違和感もありましたが箱を開けてみると石鹸本体の形状の差に驚きました。

青箱レギュラーサイズは85グラム。四角く薄い感じですが、赤箱は100グラムで重量の差はありますが、赤箱は丸っこい形で分厚くて握りやすい。かなり気に入りました。
パッケージたち

手持ちのパッケージを並べてみました。アメリカン・ポップアートのような趣?

そして、パッケージデザインはグラフィックデザイナーの奥村昭夫(おくむら・あきお)さんによるもの。日本酒の「月桂冠」や、グリコのロゴマーク、ハウス食品のパッケージ、そして現在の京都大学のロゴデザインも奥村さんによるものです。
ビスコ

おなじみの「ビスコ」。パッケージ左上の筆記体の「glico」のロゴマークが奥村さんデザイン。ビスコの男の子の顔も年代とともに変化してそうですね。これも研究対象とします。

香りや洗い上がりに差があると謳われる赤箱と青箱。香りについては、私の嗅覚では、赤はたしかにローズ系、青はジャスミン系といわれていますが石鹸らしい香りといった感じ。

青箱は長年使っているのでこの青箱のフレーバー、ジャスミンの香りこそが石鹸の香りだと染み付いているのかもしれませんね。

特に女性は洗顔石鹸にこだわりがあるよう。たしかに、高価でおしゃれな欧米のものや最近は手づくりする人も増えているらしい。ですが、身近にある牛乳石鹸を一度見直してみてください。特に関東の方々は「赤箱」を探して一度手にとってみることをオススメします。

昔ながらの製法でつくられた比較的安価でデザインもカワイイ牛乳石鹸。見直したいプロダクトのひとつです!
 
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