ANA(全日本空輸)が拠点とする東京国際空港(羽田空港)の第2ターミナル
- ANAの上級会員サービス「ANAプレミアムメンバー」になるには?
- 飛行機に乗って「プレミアムポイント」を貯める
- 「ANAプレミアムメンバー」は3ランクある
- ANAプレミアムメンバー「ダイヤモンドサービス」
- ANAプレミアムメンバー「プラチナ・ブロンドサービス」
- ステイタスの獲得で手厚いサービスが受けられる
- 世界中の提携航空会社でもサービスが受けられる
- 半永久的なステイタス「ANAスーパーフライヤーズカード」
- ステイタス獲得のための「SFC修行」とは
- 自分が搭乗する便の「プレミアムポイント」計算方法
- 上級会員への近道は積算率・予約クラス・路線倍率・搭乗ポイント
- ANAの上級会員になる上手な方法は? 7つの主なポイント
ANAの上級会員サービス「ANAプレミアムメンバー」になるには?
ANAでは「プレミアムメンバーサービス」です。「プレミアムメンバーになるには、どれだけ飛行機に乗れば良いのか」「いったいどんなサービスを受けられるのか」などの基本的な情報を、まずはご紹介します。飛行機に乗って「プレミアムポイント」を貯める
ANAも加盟する世界最大の航空連合「スターアライアンス」の航空会社一覧(スターアライアンス公式サイトより)※SASは2024年8月末日で脱退
ANAのプレミアムメンバーになる方法は、「プレミアムポイント」を1月1日から12月31日までの1年間で、一定基準まで貯める必要があります。
プレミアムポイントは、ANAグループ便に「マイル積算対象運賃」で搭乗した場合に、マイルと合わせて加算されます。
まず気を付けたいのは、日本国内線で、エア・ドゥ、ソラシドエア、スターフライヤーなどが運航するANAのコードシェア便だと、ANA(NH)便名で予約、搭乗した場合のみ、プレミアムポイントの対象になること。他社のウェブサイトから航空券を予約・購入すると、ANAのマイルやプレミアムポイントが積算されないので、くれぐれもご注意ください。
マイルを使っての「特典航空券」も、国内線・国際線ともにフライトマイルの積算対象外。プレミアムポイントもカウントされません。
一方、ANAグループ便以外にも、ANAが加盟する世界最大の航空連合「スターアライアンス」のコードシェア便などに搭乗した際にも、ANAのプレミアムポイントが基本貯まります(一部例外あり)
<参考>
ANAマイレージクラブ プレミアムメンバーサービス
「ANAプレミアムメンバー」は3ランクある
ANAのプレミアムメンバーには、1年の搭乗実績に応じて、3つのステイタスがあります。■ 「ダイヤモンドサービス」メンバー
■ 「プラチナサービス」メンバー
■ 「ブロンズサービス」メンバー
ANAプレミアムメンバー「ダイヤモンドサービス」
ANAのチェックインカウンター。主要空港にあります。国内線では上級クラスのプレミアムクラスに加え、上級会員が優遇されます
例えば、東京=大阪を普通席で、普通運賃など100%加算対象運賃で片道利用した場合、貯まるプレミアムポイントは960ポイント。つまり、この区間を1年で片道100回か往復50回、1カ月に4~5回、ほぼ毎週欠かさず搭乗しないといけない計算になります。よく飛行機に乗って出張するビジネスパーソンでも、なかなか厳しい数字です。
ANAプレミアムメンバー「プラチナ・ブロンドサービス」
一方、「プラチナサービス」と「ブロンズサービス」になると、取得へのハードルが下がります。それでも、毎月ペースで飛行機を使って出張するか、海外にもよく出張や旅行をする人のほうが、ステイタスを取得しやすいです。また、JALの上級会員と大きく違うのは、JALがフライトで貯まるポイント(FLY ONポイント)と単純な搭乗回数も両方が対象になるのに対し、ANAでは「プレミアムポイントの積算のみ」です。
到達した翌年1月から翌々年3月までが、上級会員としての特典を受けられる期間です。途中で到達した場合も、優先搭乗や対象ラウンジが利用できるなどの「事前サービス」が用意されています。
さらに多くの搭乗回数を毎年重ねている人を対象とした「ミリオンマイラープログラム」もあります。
<参考>
ANA ミリオンマイラープログラム
ステイタスの獲得で手厚いサービスが受けられる
成田空港の第1ターミナルにある優先保安検査場の入口。ANAを含むスターアライアンス・ゴールド資格を持つ上級会員が利用できます
■ フライトボーナスマイルを115%(1年目)~125%(継続2年目以上)
■ 未使用分マイル有効期限の延長
■ 予約時の空席待ち優先取り扱い
■ 特典航空券優先取り扱い
■ ANA国内線座席指定優先サービス
■ 優先チェックインカウンターの利用
■ 空港での優先搭乗、専用保安検査場の利用
■ 手荷物の優先取り扱い、手荷物許容量の優待
■ 空港ラウンジの利用
ANAスイートラウンジとANAラウンジの入口
世界中の提携航空会社でもサービスが受けられる
成田空港にあるユナイテッド航空のラウンジ。ユナイテッド航空もスターアライアンスに加盟しています
スターアライアンスに加盟する主な航空会社は、アメリカのユナイテッド航空、ルフトハンザ・ドイツ航空、中国国際航空、タイ国際航空、アシアナ航空、エバー航空、シンガポール航空、ニュージーランド航空、エア・インディア、トルコのターキッシュ・エアラインズなど。特に、アジアの航空会社が多いため、日本発着でも利用しやすいのがスターアライアンスが持つ特徴の1つです。
なお、「ダイヤモンドサービス」と「プラチナサービス」がスターアライアンス ゴールド、「ブロンズサービス」はスターアライアンス シルバーとなります。
半永久的なステイタス「ANAスーパーフライヤーズカード」
ANAでは、「プラチナサービス」のメンバーに到達すると「ANAスーパーフライヤーズカード」に入会することができます。このカードは年会費有料。しかし、一度入手して年会費を支払い続けるだけで、スターアライアンスの最上級ランクに当たる「スターアライアンス ゴールド」の資格を維持できます。つまり、空港や機内でのサービスをほぼ一生ずっと受けることができるわけです。
そのため、ANAのステイタス獲得を狙う人にとっては「プラチナサービス」にまず到達することが、ひとつの大きな目標となります。
<参考>
ANAマイレージクラブ スーパーフライヤーズカード
なお、ANA国際線に導入されている一部座席の事前指定では「ダイヤモンドサービス」「プラチナサービス」のみ無料、SFCを含むその他の利用客は有料です。
ステイタス獲得のための「SFC修行」とは
沖縄・那覇空港。羽田那覇線はレジャーだけでなくビジネスパーソンの搭乗客も多い路線です
■毎年1月1日に一斉リセット
プレミアムポイントは、毎年1月1日、一斉にリセットされます。その瞬間から、ステイタス獲得のために飛行機に乗ったり、一方で年末が近づくとなんとしてもステイタスを獲得、維持するために飛行機に乗ってプレミアムポイントを得て基準をクリアしようとしたりする人たちが少なからずいます。
国際線のフライトで一気にプレミアムポイントを貯める人もいれば、国内線で短めの路線を繰り返し往復してプレミアムポイントを稼ぐなど人それぞれ。
■SFC修行で人気の路線
羽田=那覇・新千歳のほか、羽田=シンガポール・クアラルンプール・シドニーなど。ANAのプレミアムポイントを稼ぐため、日系航空会社に比べるとリーズナブルなアジア系航空会社のビジネスクラスを利用する人もいます。
同じ便であっても、普通席よりプレミアムクラス、エコノミークラスよりプレミアムエコノミーで購入するほうがフライトマイルとプレミアムポイントが多く貯まります。
ANAラウンジは一般の利用が難しい場所。搭乗前のひと時を快適に過ごせます
自分が搭乗する便の「プレミアムポイント」計算方法
ANAのステイタス獲得にはANAに乗ってプレミアムポイントを貯めるのが最も効率が良いです
ANAフライトマイル・プレミアムポイントシミュレーション
ここで計算できるのは、ANAグループ便のみ。スターアライアンスなどの提携会社のコードシェア便などは計算できません。ただし、ある程度の目安にはなります。
フライトマイルと同様、プレミアムポイントの積算についても今後、変更になる可能性があります。ANAの公式サイトなどで随時、確認するのをおすすめします。
上級会員への近道は積算率・予約クラス・路線倍率・搭乗ポイント
もし、限られた予算内で上級会員を目指そうと考えると、プレミアムポイントをいかに効率的に積算するかが重要になります。特に、航空券の「積算率」「予約クラス」「路線倍率」「搭乗ポイント」が大事です。
■ 積算率
自分の航空券での利用運賃によって積算されるフライトマイルの割合です。通常、高い航空券ほど積算率は高く、セールやツアーなど安い航空券は積算率が低め。
【ANA国内線の積算率】(抜粋)
- プレミアム運賃など……150%
- ANA VALUE PREMIUM 3、プレミアム株主優待割引運賃など……125%
- ANA FLEX、ビジネスきっぷなど……100%
- ANA VALUE 1/3/7、ANA SUPER VALUE 21/28/45/55/75、株主優待割引運賃など……75%
- 個人包括旅行割引運賃、スマートU25、スマートシニア空割、ANA SUPER VALUE SALEなど……50%
- 特典航空券、チャーター便など……積算対象外
■ 予約クラス
国際線の航空券を購入した際の「F」「P」「Y」「S」などのアルファベットのことを指します。これも航空券が高いほど積算率が高く、安ければ積算率が低いのが一般的。
■ 路線倍率
【ANA運航便の場合】(日本発着)
- 国内線・・・「2倍」
- アジア・オセアニア路線・・・「1.5倍」
- その他(欧米など)・・・「1倍」
ANAが提携するスターアライアンス加盟会社の便などのアジア・オセアニア路線は、すべて1倍です。ご注意を。
■ 搭乗ポイント
搭乗クラスや運賃によって最大400ポイントが別途加算されます。ただ、国内線の格安運賃、国際航空券(国内区間)、ツアーでの搭乗、国際線エコノミークラスでは加算されない運賃もあります。
ANAの上級会員になる上手な方法は? 7つの主なポイント
ユナイテッド航空の利用時、ANAのマイルやプレミアムポイントが貯まることがあります
② 国内線はプレミアムクラス、国際線はプレミアムエコノミー以上に乗ると貯まりやすい
③ 積算率ができる限り高い予約クラスで、運賃が最も安い時に買う(国際線)
④ 路線倍率は少なくとも1.5倍以上は欲しい(国際線)
⑤ 同じ便と搭乗クラスでも敢えて少し高い運賃で買う(国内線・国際線)
⑥ 提携航空会社のセール運賃はANAでマイル・ポイントともに加算不可が多い(国際線)
⑦ 激安セールはプレミアムポイントを貯めるにはやや不向き(国内線)
特に最近「国内線6000円」などのセールが時々実施されます。値段的にはかなりお得である一方、「積算率50%、400ポイント加算外」というプレミアムポイント目当てだとかなり厳しい予約クラスなので要注意。
航空券を購入する前に、プレミアムポイントがどれぐらい積算されるのかをしっかり計算しましょう。ネット上で計算してもわからない場合は、ANAのお客様窓口に電話で問い合わせるのもおすすめです。
※記事は2024年9月現在の情報です
<関連サイト>
ANA
ANAマイレージクラブ
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