イタリア語

イタリア語で値段に関する読み方!楽しくお買い物するために

値段の見方、言い方をイタリア語でチェックしてみましょう。通貨の単位の言い方や、小数点の打ち方など、覚えておくとイタリア旅行・滞在に便利な基本事項をご紹介します。値札表示のまわりに添えられているいろいろな表現も観察して、イタリアでのショッピングに備えましょう!

執筆者:花本 知子

<目次>

イタリア語での値段の言い方!スーパーの値段表示

イタリア語での値段の言い方

イタリア語での値段の言い方

イタリアに旅行したら、まず楽しみたいのがショッピング。高級ブランドだけではありません。市場(マーケット)やスーパーでの気軽な買い物も楽しみたいですよね。でも、買い物の仕方はその国によって違うため、事前に知っておきたいところ。今回は、値段の言い方や見方について、シチュエーションに合わせてお伝えします。

ではさっそく、大きなCOOPスーパーの様子をのぞいてみましょう。
pompelmo

まずは青果コーナーをチェック

pompelmo(ポンペルモ=グレープフルーツ)の表示の右横に、sf.という文字が見えます。これは、sfuso(スフーゾ=ばら売り、量り売り)の略です。市場だけでなく、スーパーでも青果は「欲しいだけ量り売り」で買えることが多いです。

では、グレープフルーツの値段をチェックしてみましょう。でかでかと表示され、目立っている数字「68」は、量り売りの計量機で使用する番号です。その左に、より控え目に書かれている「€ 2,09」が、値段ですね。写真では少し見えにくいですが、値段の上に「prezzo al KG」とあります。prezzoが「値段」、「al KG」が「1キロあたり」という意味なので、「1キロあたり€ 2,09」ということです。

 € 2,09

まず、この値段表示を見て気づくことは? そう、小数点がコンマ「,」であることです。このように、イタリアでは小数点に「.」ではなく「,」を使います。さて、この「€ 2,09」をイタリア語ではなんと読むのでしょうか?
 

値段の言い方

まず、貨幣の単位の言い方を確認しましょう。

・euro(エウロ)=ユーロ
・centesimo(チェンテーズィモ)=セント


「euro」のほうは、1ユーロでも50ユーロでも「euro」のまま、無変化です。「centesimo」は、1セントの場合だけこの形で、2セント以上は複数形の「centesimi」(チェンテーズィミ)を使います。

値段の言い方は、いくつかバージョンがあります。「€ 2,09」の場合、2=due(ドゥウェ)、9=nove(ノーヴェ)ということを念頭に、それぞれのバージョンに当てはめてみましょう。

・金額単位を省かない、フルバージョン
due euro e nove centesimi(ドゥウェ エウロ エ ノヴェ チェンテーズィミ)


euroのあとの「e」は「~と」を意味します。英語の「and」です。「2ユーロと9セント」ということですね。

・金額単位の「セント」だけ省く、ハーフバージョン
due euro e nove(ドゥウェ エウロ エ ノーヴェ)


「セント」に相当する単語が省かれただけで、ずいぶんすっきりした言い方になったように感じられます。

ここまでが基本バージョンですが、応用バージョンとして、「ユーロ」も「~と」も省く言い方があります。たとえば、「€ 3,50」の場合、3=tre(トレ)、50=cinquanta(チンクゥワンタ)ですので、省エネモードで言うと……

・省けるだけ省く、ミニマムバージョン
tre cinquanta(トレ チンクゥワンタ)


ずいぶんすっきり(?)しましたね。この言い方はとにかく手っ取り早く言えるので、日常の買い物シーンでお店の人が口にしているのをよく耳にします。
 

値段表示とそのまわりの表現

スーパーを後にし、今度は街中でウィンドーショッピングを楽しみましょう。
negozio di scarpe 1

金額の文字が大きくて、よく目立ちます。

写真は靴屋さん値段表です。ULTIMISSIMI GIORNI(ウルティミッスィミ ジョルニ)とあり、ultimissimiは「終了間際の」、giorniは「日々」ですので、「バーゲン期間残りわずか」を表しています。

また、ほかの靴屋さんでは……
赤い画用紙に書かれた値段

赤い画用紙に書かれた値段

FINE SERIE(フィーネ セーリエ)とあるので、serie「シリーズ」がfine「終わり」を迎えている、つまり「廃盤品」です。39ユーロなら安いかも?

今度は、シャツ屋さんのショーウィンドーです。
まとめ買いの誘惑

まとめ買いの誘惑

一番上に、PREZZO SPECIALE(プレッツォ スペチャーレ)という表示。これは期待できそうです。prezzo「値段」がspeciale「特別な」ということで、「スペシャル・プライス」ですね。シャツ1枚「1 camicia」(=una camicia ウナ カミーチャ)なら15ユーロで、シャツ2枚「2 camicie」(=due camicie ドゥウェ カミーチェ)なら25ユーロですか。これはついつい、2枚買ってしまいそうですね。

同じシャツ屋さんで……
味のある手書きのプライスカード

味のある手書きのプライスカード

シャツ「camicia」(カミーチャ)、綿「cotone」(コトーネ)、バーゲン「saldo」(サルド)の文字が見えます。お店のバーゲンは、ふつう複数形で「saldi」(サルディ)と言います。

値段とともに、その周辺の表現をいろいろ観察するのも「また楽し」です。観光の合間に、個性豊かなイタリアの手づくり値札、ぜひチェックしてみてください!
 

通貨がリラからユーロに切り替わって……

さて、ユーロが導入されて以来、「バーゲンを賢く利用し、外食を控えて節約しないと、月末までもたない!」という声がよく聞かれます。旧貨リラの為替レートは時期にもよりますが、だいたい「100リラ=7~10円」くらいだったため、ちょっとホテルに一泊しただけで宿泊代が「15万リラ」ということもありました。旅行者にとっては大きな数字を慣れないイタリア語で言ったり聞き取ったりしなければならない苦労がありました。同じ宿泊料、これもまた為替相場にもよりますが、今言うとしたら「100ユーロ」くらいです。数字の桁がだいぶ減って、私たちには、言いやすくなってよくなりました。ですが、リラからユーロに切り替わった際のどさくさの大幅値上げで、多くのイタリア人の生活が苦しくなったとなると、あまりよろこんでばかりもいられないかもしれません……。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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