ブラジルのファーストフード事情
ブラジルでも定着しているファーストフード
ブラジルの都市部には、既に多数のグローバル・ファーストフードチェーンが進出しています。例えば、バーガーやサンドイッチ系だと「マクドナルド」、「バーガーキング」、「サブウェイ」、ピザ系だと宅配に加え、店頭でも食べられる「ドミノ・ピザ」や「ピザハット」などがあります。またサンパウロには、牛丼チェーンの「すき家」も店舗数を増やしています。
庶民にとって外国資本のファーストフード店は、まだまだ「おしゃれ」な外食先。お値段も安くはありません。参考までですが、ビッグマック指数は、世界第4位で約613円(2015年1月時点)となっています。
もちろん、ブラジル生まれのファーストフード店も多く、根強い人気です。ローカルな軽食スタンドに立ち寄るのも楽しいですが、今回は広域で事業展開をしていて、かつ安心できる現地のチェーン店を紹介していきますね。
なお、これらのファーストフード店は、路面店はもちろん、ショッピングモールのフードコートや空港、病院などにも入っています。各チェーンのサイトで最寄店の検索も可能ですよ。
ブラジルのハンバーガーショップ
ブラジルのバーガーチェーンBob's
現地のバーガーチェーンでは、「ボブス(Bob’s)」と「ジラファス(Giraffas)」が最も有名です。
甘党のブラジル人に人気があるデザート
「ボブス」は、ウィンブルドンの元チャンピオン、ロバート(ボブ)・ファルケンバーグ氏が創業したブラジル初のファーストフードチェーンです。ハンバーグやフライドポテト、ミルクシェークなどが主要商品で、日本でも馴染みのあるラインナップです。ブラジルらしさを求めるなら、マラクジャと呼ばれるパッションフルーツを使ったデザートや、アサイーのシャーベットにトライしてみてはいかがでしょうか。
ブラジル料理も提供する「ジラファス」
「ジラファス」は、2匹のキリンが目印のハンバーガー&ブラジル料理のチェーン店。メニューには、ブラジル風バーベキューの肉とライス、フェイジャン(煮豆)、ファローファ(炒めたマンジョッカ粉)などがセットになった、その名も「Brasileirao(大きなブラジル)」というラインもあります。また、子供向けのプレートディッシュもあり、小さい子供連れのお客さんも多いようです。
ポン・デ・ケージョ ショップ
ポン・デ・ケージョを売りにしたファーストフードチェーン
ポン・デ・ケージョは、ブラジル全土で愛されるもちもちとしたタピオカ粉の入ったチーズパン。このパンを中心にしたファーストフード店は、ブラジルならではといえるでしょう。
最も大きなチェーン店は、「カザ・ド・ポン・デ・ケージョ(Casa do Pao de Queijo)」。食べやすいミニサイズのものや、ヘケジャン(ソフトチーズ)やドーシ・デ・レイテ(砂糖入り牛乳を煮詰めたクリーム)の入ったものなど、ポン・デ・ケージョのバリエーションも楽しめます。
ブラジル人デザイナー、ホナウド・フラガの手がけたRei do Mateのユニフォーム
また、「ヘイ・ド・マテ(Rei do Mate)」というマテ茶ドリンクを売りにしたチェーン店にも、12個のミニ・ポン・デ・ケージョが紙コップに入った「コパン・デ・ポン(Copao de Pao)」という人気商品があります。
なお、ポン・デ・ケージョは、パン屋さんやランショネッチ(軽食店)の定番商品でもあり、どこでも比較的ハズレのないスナックだと思います。
各国料理のファーストフード
ブラジルで人気のファーストフードチェーン「アビビス」(撮影:Mina Komatsu)
多民族国家のブラジルには、ちょっと意外なファーストフードチェーンもあります。例えば、ブラジル全土で人気の「アビビス(Habib’s)」は、中東料理をメインに提供しています。様々なフレーバーのエスフィーファやキビから、フムスやタブーリサラダまで気軽に楽しむことができます。
テマケリア(手巻き店)マキズ・プレイスを利用するサンパウロの学生仲間
また、前述の「すき家」は、日本からやってきた和食チェーンですが、南東部を中心にブラジル生まれの和食チェーンもあります。「コニ(Koni)」や「マキズ・プレイス(Maki's Place)」のファーストフード感覚で提供される手巻き寿司(テマキ)には、日本人には思いつかない フレーバーも多く揃っています。例えば、ナチョスとタバスコの入った「ナチョマキ」や、サーモン、マンゴー、ブリーチーズ、マカデミアナッツを合わせた「スイート」などいかがでしょうか(ともにマキズ・プレイス)。思った以上にハマるかもしれませんよ。