和食派が増える一方で、若者の中には減少派も
若い世代の中には、日本食離れの人もいます。
和食が「無形文化遺産」に登録され注目度もあがり、また様々な食育活動も功を奏しているのかもしれません。和食を食べる頻度は全体平均で約10回/週。
この1年で増加傾向にあり、また男女とも年代が上がるにつれ、和食の食べる頻度は高くなります。食を食べる頻度の増減を聞いたところ、全体では頻度が「高まっている」「やや高まっている」の合計の増加派が34.5%、「減っている」「やや減っている」の合計の減少派が4.9%と、増加派が減少派を大きく上回っていました。
女性は全年代で男性よりも増加はが多く、男性の中では20・30代の若年層で増加派が30%を超え、他の年代よりも和食を増やす傾向にありました。
しかし、男女とも20代で減少派も他の年代よりも多いことから、若者の間では和食を食べる頻度は他の年代よりも増減がはっきりしてきているようです。
日本の食事として和食を再認識しよう
食事の嗜好は、子どもの頃からの経験に大きく左右されます。毎日3食食べる食事を継続的に摂ることは、日々の健康にも大きく影響するものですから、健康という観点からも和食の良さを、各ご家庭でも食卓で伝えていただきたいと思います。現代のように豊かで、様々な国々の食文化が日常的に食べられます。もちろん、様々な国の料理もお楽しみとして食べることはあってもよいでしょう。しかし、日本食も幅広い選択肢の一つになっています。遺す意識をしなければならないからこそ「無形文化遺産」に登録されたという意見もあります。
豪華で美しい料亭の料理ではなく、日々のお献立に季節感を感じる感性や健康の有益性がある和食。単なる一過性のブームとして見るのではなく、若い世代の方、特に子育て世代の方には日本人に最も適した食事として、再認識してほしいと思います。
参考/
・和食道(農林水産省)
・KAOヘルスケアレポートNo.45-46特別号(花王健康科学研究会)
・日本食の健康機能性(都築ら、現代日本食と現代米国食を給与したラットの肝臓における網羅的遺伝子発現解析、日本栄養・食糧学会誌,61,255-264 (2008)より
・「和食を食べる頻度は平均10回/週。この1年は増加傾向」株式会社リクルートライフスタイル ホットペッパーグルメリサーチセンター