母子家庭のため、老後資金と教育費が心配です

教育費は足りる?

教育費は足りる?

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回は、ご主人に先立たれた52歳の主婦の方の相談です。実力派ファイナンシャル・プランナー、深野康彦さんが担当します。
※マネープランクリニックに相談したい方はコチラのリンクからご応募ください。(相談は無料になります)




■相談者
こまりもさん(仮名)
女性/パート/52歳
神奈川県/持ち家マンション

■家族構成
次女(20歳/会社員)、三女(13歳/中学生)
※長女は就職後、自宅も出ている

■相談内容
主人を亡くし母子家庭です。死亡保険金が入ったため、預貯金などはまとまった額がありますが、中学生の子供がいるため、その教育費の確保と私の老後資金をどう備えればいいでしょうか。とくに老後は、国民年金のため不安です。また、初心者向けの投資の仕方も合わせて教えてください。ちなみに、身体が動く限り65歳までは働くつもりです。


■家計の収支データ
こまりもさんの家計収支

こまりもさんの家計収支


■家計収支データ補足
(1)保険料の内訳について
◎本人/共済(80歳、死亡保障・病気400万円、入院7000円)=保険料
3000円
◎本人/がん(終身、一時金100万円、入院1万円)=保険料1606円
◎三女/こども共済(入院6000円)=保険料1000円

(2)本人名義で一時払いしている保険の内訳
◎終身/2000万円、400万円、500万円の計2900万円
◎個人年金/1600万円(65歳から160万円×10年間) 
◎収入保障/毎月9万円受取り(三女が18歳になるまで)  

■FP深野康彦からの3つのアドバイス
・アドバイス1 老後資金についてはほぼ心配はない
・アドバイス2 教育費やリフォーム費用などは終身保険を解約して捻出
・アドバイス3 投資は、貯蓄は取り崩さず、毎月の貯蓄の一部で行う
 

アドバイス1 老後資金についてはほぼ心配はない

結論から言えば、ほぼ心配はいりません。

理由としては、家計に大きく無駄がある、あるいは大きなローンを抱えているということがないためです。現在、収入に応じた健全な家計であり、今後もずっとこの形を維持するのは、こまりもさんにとって難しくないと考えられるからです。また、65歳まで働く気持ちがあるのも、大きいです。長く収入を得ることは、効果的な老後対策になるからです。
 

アドバイス2 教育費やリフォーム費用などは終身保険を解約して捻出

そしてもうひとつの大きな理由が、資産があること。少なくとも、一時払いで加入されている終身保険をすべて貯蓄と考えれば、三女の方の教育資金からご自身の老後資金まで、十分な原資となるはずです。教育資金は必要なとき(大学入学、私立高校入学など)にそのつど解約し、それに充てればいい。現在お住まいのマンションでリフォームの必要性が出た場合も、この保険から費用は捻出できるはず。

確かに、厚生年金と比較すれば国民年金の支給額が小さいことは事実ですが、今の生活スタイルを続けていくならば、ご自身の老後資金は、個人年金保険の上乗せ部分もあり、備えとしてはほぼ心配ないと考えてください。
 

アドバイス3 投資は、貯蓄は取り崩さず、毎月の貯蓄の一部で行う

投資をする上で大事な基本は「分散」です。ビギナーであればなおさらこのことが重要になってきます。

今後投資をする際は、毎月の貯蓄6万~7万円のうち、半分の3万円程度を投資に回してはどうでしょう。積立投資は「時間」の分散ができる点で、おススメできる投資法です。

また、すでにある貯蓄を取り崩さないということも重要。ましてや大きく投資はしてないでください。そうすれば、現在ある資産はリスクを負わなくて済みます。

具体的な投資商品としては、投資信託が積立購入しやすいと思います。ここでも投資先の分散をしてほしいのですが、面倒であれば「バランス型」でも構いません。

自分で選ぶのであれば、株式型と債券型、国内と海外、といった具合に、投資先の異なるものを組み合わせてください。もちろん、インデックス型やETFを買われてもいいでしょう。

こまりもさんの場合、投資をあえてしなくても、基本的な老後資金は足りるはずです。したがって、投資はその上乗せ、楽しみとしてとらえてください。
長期保有にこだわる必要はありません。利益が出ていれば、こまめに利益確定をしてもいいと思います。また、NISA口座を利用して、非課税の恩恵を受けましょう。年間100万円の枠がありますから、少額投資なら十分に活用できます。
 
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教えてくれたのは……
深野 康彦さん
業界歴26年目のベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。





取材・文/清水京武 イラスト/モリナガ・ヨウ

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