新しいアメ車の時代がやってきた
非北米市場でいち早く試乗できた50周年エディションのライドフィールはどんなものであったか。筆者は箱根のワインディングロードのみならず、関西方面への500kmドライブも敢行、じっくり試してみた。結論からいうと、非常によくできたGTカーだ。シャシーの安定感と意のままに走る操作感覚は、なるほどグローバルレベルにあって、京都までのロングドライブも、乗り手を飽きさせることなく、実に快適にこなした。実用トルクが十分にあって、2.3リッターエンジンとは思えないほど、力強い。
ネガティヴな評価はごく一部だった。街乗り領域で、乗り心地が悪い。特にリアサスの動きがぎこちなく感じる。マルチリンクサスの熟成に期待したいところだ。
ワインディングロードでは、十分、スポーツできた。攻め込むと適度なロールを伴いつつ、しっかりと踏ん張ったコーナリングが楽しめる。もう少し瞬発力が欲しいと思う場面もあったが、それはV8搭載のGTや“コブラ”仕様の楽しみにとっておこう。
アメリカンな雰囲気のマシンを、グローバルクオリティで楽しむ。新しいアメ車の時代がやってきた。