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2015年の家計改善、住宅ローン借換えにチャレンジ!(2ページ目)

2015年の家計改善のためのテーマを1つ挙げるとすると、住宅ローンの借換えです。史上最低水準の金利が続く中、住宅ローンの金利も下がっています。住宅ローンの借り換えで、数百万円の家計負担を軽減する効果がある場合もあります。低金利が続く、今年こそ、一度は検討してみましょう。

平野 泰嗣

執筆者:平野 泰嗣

ふたりで学ぶマネー術ガイド

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諸経費込みで比較する

複数のシミュレーションをして、最善の借り換えを

複数のシミュレーションをして、最善の借り換えを

住宅ローンの借り換えを行う場合、借り換えにかかる諸経費を忘れてはなりません。各金融機関のWebサイトのシミュレーションでも、諸経費を含んだ借り換え効果を算出してくれるものもあります。

借り換えにかかる諸経費のうち、特に注意をしなければならないのは、(1)融資事務手数料、(2)保証料、(3)団信保険料の3つです。

(1)融資事務手数料
住宅ローンを借りる際の手続きにかかる費用です。融資額の一定の割合を取る定率型と、融資額に関係なく一定の金額を取る定額型に分かれます。一般的に、住宅ローンの金利を低くしているローンは、定率型を採用している場合は多いです。

(2)保証料
【フラット35】の場合、保証料は不要ですが、民間の金融機関の住宅ローンの場合、保証を付ける必要があります。この保証料も、借入時に一括で徴収する場合、住宅ローンの金利に含める場合、保証料を無料とする場合など、さまざまです。

(3)団信保険料
住宅ローンの返済中に万が一、亡くなってしまった場合などに、住宅ローンの返済を保険金によって返済するものです。一般的な、銀行の住宅ローンの場合、団信保険料は、銀行が負担し、借主の負担はありません。【フラット35】を利用する場合、団信保険料は、借主負担になりますが、加入は任意です。【フラット35】の団信保険料は、住宅金融支援機構のホームページで試算することができます。

住宅ローン借り換えの効果(諸経費込み)

住宅ローン借り換えの効果(諸経費込み)



借り換えのケースごとに、諸経費を試算してみたところ、借り換えケース(1)から(3)まで、200万円以上の諸経費がかかることがわかりました。なお、団信保険料は、残高に応じて、年毎に支払うため、一度に200万円以上の資金を準備する必要はありません。

諸経費込みで借り換えの効果を一覧にしてみたところ、借り換えケース(1)から(3)まで、それぞれ116万円、185万円、394万円の効果と試算することができます。

■借り換え効果をさらに出すためには?
亜棒土 太郎さんのケースでは、借り換え前の住宅ローンは、「○大疾病付住宅ローン」になっていて、本人が死亡したときだけではなく、○大疾病を原因に働くことができなくなった場合に、住宅ローンの返済が免除される特約がついているものです。【フラット35】に借り換える場合、同様の団信をつける場合、3大疾病付機構団信が該当します。通常の団信よりも保険料が高い上、カバーされる疾病が少なくなってしまうということで、不安な様子です。

そのような場合、団信への加入の代替案として、民間の生命保険で、就業不能状態を保障する保険の加入を検討することが挙げられます。また、民間の保険会社の場合、年齢が若いほど、保険料が安くなるため、年齢に関係なく保険料が一定の団信よりも保険料が抑えられる可能性があります。もちろん、保障される範囲が全く同じではないので、保険料だけで比較することはできません。

住宅ローンの借り換えに関しては、自身でシミュレーションをしてみるという方法もありますが、やはり、ファイナンシャルプランナーなどの専門家にアドバイスを受けると、より効果的な借り換えができると思います。

経済環境にアンテナを張り、金利感度の高い人は、即実践している

ガイド平野のところでは、お客様から住宅ローンの借り換えの相談が増えてきています。そして、相談で終わるだけではなく、借り換えを行っています。「生き残れるのは、変化に対応できる者」とダーウィンの進化論で言われるように、経済環境の変化を敏感に感じ取って、実際の行動に結びつけることこそ、これからの厳しい世の中で、幸せな人生を送るために必要なことといえるでしょう。

2015年の家計改善の選択肢として、住宅ローンの借り換えを、ぜひ一度、検討してみてください。

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