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フツウの人から突飛な人まで 今気になる俳優たち(2ページ目)

最近の俳優はカッコよく見せることでなく演じることを純粋に追及し、そのことを楽しんでいるように思います。俳優という仕事が好きでたまらない様子が伝わってきます。

竹本 道子

執筆者:竹本 道子

ドラマガイド

真正面では善人、真後ろでは悪人の仮面をつける怪物

ピエール瀧(1967年生まれ)
『軍師官兵衛』『55歳からのハローライフ』など、NHKのドラマに加え映画でも活躍する。

華奢で小顔な男優たちが画面を彩るなか、肩に力が入った雰囲気がないのに、圧倒的な存在感でドラマの奥行をつくる俳優です。ほんわかと優しさあふれる気さくなオジサンも無口な職人も、こちらが震え上がるような冷酷な凶悪犯も、小顔でないからこその深みかもしれません。

電気グルーヴでの音楽活動、声優、ナレーターなど幅広い活躍はもちろん、ずば抜けた好奇心の強さと人間観察力が彼の演技を面白くしているように思います。培った世界観が演技における枠を取り払い、スパイスの効いた人物を演じることを可能にしているようです。表情にだけでなく画面からにじみ出るのは、その人の匂い。そんな演技で魅せてくれるのです。

2015年春に放送される横山秀夫原作の『64』(NHKにて放映)で、悩み葛藤する主役の警察広報官三上義信を演じます。骨太な社会派土曜ドラマの主演、新しいピエール瀧に今からゾクゾクします。


 

脱皮と進化を繰り返し、常に新しい生田斗真を見せる

生田斗真(1984年生まれ)
『軍師官兵衛』『ウロボロス~この愛こそ、正義。』(金曜22時 TBS系列にて放映)ほか、主演作を含めドラマや映画にコンスタントに活躍する。

彼が”すごい俳優”なんだと認識し始めたのはいつからでしょう。”カッコイイ俳優”としての認識していたのに、今はまさに”俳優”として存在しています。

生田斗真は一気に何かをひっくり返したのではなく、ジワリジワリと進化を続け、気が付くと、爽やかな青年から濃厚で体温の高い人物までを演じ、イケメンにまとわりつくイメージから見事に脱皮していたと思います。その過程は努力の賜物。主役としてのオーラ満開もあれば、それを封印しひっそりと画面の中で息を潜めていることもあります。彼の丁寧で真摯な役作りに引き込まれるのは、女性ファンばかりではありません。

『軍師官兵衛』では高山右近を凛と演じ、厳しい目をもった大河ファンも唸らせた生田斗真。すでに『ウロボロス~この愛こそ正義』(TBS系列)で、特殊能力を有する人物を演じていますが、可能性の宝庫と言える生田斗真が次にどんな姿で脱皮するのか気になってしかたありません。


 

 
 

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