玄米菜食で、歯周の炎症状態が改善

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歯周病になりやすい人は、玄米や大豆、野菜などを積極的に摂る食事が、歯周病予防に役立つかもしれません。

2014年10月滋賀医科大学とサンスター株式会社の研究で、玄米と大豆、野菜を中心とした献立「玄米菜食」が歯周病予防に効果があることが明らかにされました(『日本農業新聞』掲載)。

今回の研究についてサンスター株式会社は「今回の研究では、全身が炎症を引き起こしやすい状態にあったことを改善したことにより、局所の歯周状態(炎症状態)も改善したと考えられる」と述べています。

研究対象者は、肥満や糖尿病予備軍で歯周病になる恐れのある35~60歳の男女17人。玄米菜食を1日3食8週間食べ、その後フォローアップ期間(食事の効果を確認するために)24週間は普段通りの食事をしました。

その結果、調査前の歯周ポケットの深さは平均2.28mmでしたが、玄米菜食後は2.21mm、フォローアップ期間後は2.13mmと浅くなりました。

これまでにも加齢や糖尿病、喫煙習慣が歯周病と関係があることは知られていましたが、予防に役立つ食べ物や献立についてはあまり研究されていませんでしたので、たいへん興味深い研究だと思います。

一度改善した歯周状態をキープ

この研究で興味深いのは、通常の食事に戻ったフォローアップ期間後も状態がよかったという点です。歯周ポケットが浅くなるという効果は、「玄米菜食」の一時的な摂取でも見られるということなのかを確認したところ、次のように説明してくださいました。

「玄米菜食で改善した歯周状態が、フォローアップ期間で元に戻るかと予想していたのですが、改善状態はキープされるという結果でした。

体重や血糖値などはフォローアップ期間で元に戻ったので、体重や血糖値などは歯周状態の改善に直接的な影響は与えなかったようです。
 
一方、善玉ホルモンであるアディポネクチンは、歯周状態と同様にフォローアップ期間でも改善がキープされました。アディポネクチンは炎症の改善など様々な働きが明らかになっており、歯周状態と関係しているのかもしれません。メカニズムは、さらなる研究が必要です。
 
玄米菜食による歯周状態の改善は、さほど大きなものではありませんが、一度改善した歯周状態が、その後もしばらくキープされるというのは、メリットのあることだと思います。」

今回は、歯周病を起こしやすい人を対象とした研究でしたが、「肥満や糖尿病予備群になると歯周病や動脈硬化などの様々なリスクが高くなりますので、健常人の方が玄米や大豆、野菜を積極的に食事に取り入れて、予防に努めることは、たいへん有意義なことだ」というお話も伺いました。

日本人の55~74歳以上では約5割が歯周病にかかり、歯を失う原因の第一位なのです。また歯周病などが全身の健康に影響することは近年よく知られています。健康寿命を伸ばすためにも、歯周病対策は若いうちから意識して、お口のケアを心がけたいものです。

取材協力/
サンスター

参考/
・日本人の食事摂取基準(第一出版)
平成25年国民健康・栄養調査結果概要(厚生労働省)
・平成23年歯科疾患実態調査 (厚生労働省)
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