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BMW2シリーズ「アクティブ ツアラー」の完成度を探る

BMWブランド初のFFモデルも設定し、広さ自慢の2シリーズ アクティブ ツアラーが登場した。CMも打たれているから気になっている人もいるだろう。一体どんなクルマで、どんな走りや実用性を備えているのかを探った。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

「BMW」ブランド初のFFモデル

BMW2シリーズ アクティブ ツアラー

サイズは全長4355×全幅1800×全高1550mm。エンジンは1.5Lもしくは2.0Lで、前者はFF、後者は4WDになる。価格は332万円~494万円


2シリーズには先に登場していたコンパクトな2ドアクーペに加えて、2014年12月頃からデリバリーが始まった「アクティブ ツアラー」が用意されている。

今回は、BMWブランドとしては初となる後者をピックアップしたい。FF(フロントエンジン・フロントドライブ)といってもBMWメイドのMINIは、すでに3代目に突入し、FFのノウハウはしっかりと蓄積されているはずだ。

そもそも、「BMWはFRじゃないとダメ」というのは、メーカーから刷り込まれたような気もするが、日本だけでなく世界のBMWユーザーの多くが、FRであることを意識してBMWを選んでいるわけではないらしい(もちろんいるだろうが)。

確かに考えてみれば、「xDrive」と呼ばれる4WDも積極的に選ばれているわけだからFFだろうが、FRだろうが4WDだろうが意識しないというのも分かる気がする。

2シリーズ「アクティブ ツアラー」に“BMWらしさ”はあるか?

BMW2シリーズ アクティブ ツアラー

BMWではMPVモデルのような広々とした室内空間をアピールしているが、外観からも室内の広さが伺える。塊感のあり、意外に伸びやかな印象も受けるから不思議だ


そうはいってもBMWが「FR」や「前後50:50の重量配分」などに他メーカーよりはこだわってきた側面も確かにあるはずで、「FF」の走りがどうかは気になってしまう。

BMWとしてはフロントウインドウが大きく、サイドウインドウの下端も低めで、明るく開放的な運転席に乗り込むと、ミニバンや広さ自慢の国産コンパクトカーに乗り込んだかのような視界が飛び込んでくる。

着座位置も高めで、視界は良好そのものだからミニバンからのダウンサイジングや国産コンパクトカーからのアップサイジングでも違和感なく乗り替えられそうだ。

「218i」系に積まれるエンジンは、1.5Lの直列3気筒DOHCターボで、136ps/4400rpm、220Nm/1250-4300rpmというスペックまでMINIの中間グレードであるクーパーと同一。クーパーにはMTも設定するが、2シリーズ「アクティブ ツアラー」は6ATのみ。なお、4WDの「225i」には、2.0Lの直列4気筒ターボに8速ATが組み合わされる。

今回試乗したのは「218i Active Tourer」の「Luxury」で、動力性能的には街中はもちろん、高速道路でも流れを容易にリードできるほどで、むしろ加速フィールは想像以上に力強かった。

6速ATの完成度も高く、ストップ&ゴーから急加速をしたい合流時などシーンを問わず必要な加速を引き出してくれる。

MINIと違うのは、あの「ゴーカートフィーリング」ではなく、オーソドックスなハンドリングである点で、5ドアで大きめなボディのMINIクロスオーバーとも明らかに異なる。

ステアリングを切り始めてからクイックに反応する点などはいかにもBMWらしいが、良くも悪くも普通という印象だ。居住性を重視したファミリーカー的キャラクターであることを考えると、こちらの方が毎日乗りやすいのかもしれない。

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