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広島へ復帰した黒田の“男気”に満ちたエピソードとは

黒田博樹投手が、古巣である広島への復帰を決めた。しかしその契約には、アメリカ人には理解しがたい“男気”が満ち溢れていたのだ。

瀬戸口 仁

執筆者:瀬戸口 仁

野球・メジャーリーグガイド

17億円を捨てて8年ぶりの古巣復帰を決めた理由とは?

黒田の見せた“男気”は、アメリカ人には理解しがたいものだった。

黒田の見せた“男気”は、アメリカ人には理解しがたいものだった。

今オフの日本プロ野球界で最もインパクトのあった出来事と言えば、ヤンキースからFA(フリーエージェント)になっていた黒田博樹投手(39)が、古巣である広島への復帰を決めたことだろう。しかもその契約には、アメリカ人には理解しがたい“男気”が満ち溢れていたのだ。

メジャーで活躍した選手が日本球界に復帰するパターンは、今や確立しつつあるが、黒田の場合はそのパターンとは明らかに異なる。

日本球界復帰前のメジャー最終年で一番勝ったのは吉井理人(2002年エクスポズ、現ソフトバンク投手コーチ)の4勝で、次は伊良部秀輝(2002年レンジャーズ)、石井一久(2005年メッツ)の3勝だった。それに対し黒田は11勝9敗で、日本人メジャーリーガー初の5年連続2ケタ勝利を挙げているのだ。その上、メジャー7年間の通算成績が79勝79敗、防御率3.45という安定感で、今年2月に40歳を迎えるとはいえ、メジャーで激しい争奪戦が繰り広げられたのは当然だったといえる。

3年間在籍したヤンキースは、先発陣で唯一ローテーションを守った黒田との再契約を強く望んだのを始め、2008年から4年間プレーしたドジャース、さらにパドレスが獲得に名乗りを挙げていた。なかでもパドレスはヤンキースでの年俸1600万ドル(約19億2000万円)を上回る1800万ドル(約21億6000万円)を提示し、“本気度”を全面に押し出していた。

ところが、黒田が選んだのは、年俸4億円プラス出来高払いの1年契約を提示した広島だった。

>>黒田の加入で、今季は“カープ男子”も増える!?

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