トーセンラー
京都出身なら、応援しないわけにはいかない(42歳・男性)「京都出身、京都在住の私は、心から京都を愛してます。そしてトーセンラーも、京都が大好きなサラブレッド。これまで挙げた白星はすべて京都競馬場で、G1タイトルも取りました。僕はそのレースをいずれも現地で見ています。トーセンラーは今回、中山競馬場の有馬記念で引退。中山競馬場は千葉県だけど、京都を愛する者同士として、引退戦を応援しないわけにはいきません。当日は、早朝から新幹線で現地に向います」
トーセンラー…牡6歳、通算24戦4勝。現役屈指の「京都巧者」で、2013年には京都競馬場のG1マイルチャンピオンシップを制覇した。長年コンビを組み続けた武豊騎手とともに、中山競馬場の引退戦で激走を誓う。
フェノーメノ
あのマジメさが戻ってくる日まで(26歳・女性)「いつも当たり前だったことが、なくなって初めて大切さを痛感する。そういうことってありますよね。フェノーメノはまさにそれでした。この馬は、多くのレースで堅実に上位争いを演じたマジメ派。だけど今秋のフェノーメノはスランプで、14着→8着と過去にない大敗を喫しているんです。そしてその姿に、たまらなく寂しさを感じている自分がいました。気付くのが遅くなったけど、私はマジメで堅実なフェノーメノが好きだったんです。またあの姿を見せてほしいです」
フェノーメノ…牡5歳、通算16戦7勝。春の長距離王を決めるG1天皇賞・春を連覇中のステイヤー。秋はスランプに陥っているが、地力は確か。初挑戦の有馬記念で輝きを取り戻すか。
メイショウマンボ
俺は最後まで信じ続けるよ(52歳・男性)「地味な血統ながら、昨年はG1を3勝もしたメイショウマンボ。勝っても勝っても1番人気にならないのが印象的だったな。俺も昨年は、メイショウマンボの馬券を買わずずいぶん痛い目にあったよ。『今年はメイショウマンボの馬券を買いまくる』と決意したくらいだ。そしたらアンタ、今年は大スランプになっちまった。おかげで今年も大損よ。だけどね、俺は最後までメイショウマンボを応援し続けるよ。そう決めたんだ。男に二言はない」
メイショウマンボ…牝4歳、通算15戦6勝。昨年は牝馬同士のG1を3勝したものの、今年はここまで勝ち星なし。精彩を欠いている。相棒・武幸四郎騎手が、失われた「やる気」を引き出すか。
ラキシス
30過ぎのオジさんに、生き方を教えてくれた(33歳・男性)「ラキシスの特徴は、デビューから約2年で11戦しかしていないこと。普通の馬に比べて、レース数が少ないんです。理由は、ラキシスの体質が弱かったから。そのため陣営は、焦らずじっくり育てたんですね。それが実って、前走のエリザベス女王杯で初のG1勝利。やはり大切なのは、自分のペースでじっくり進むこと。それを教えてくれたラキシスに感謝です」
ラキシス…牝4歳、通算11戦4勝。体質の弱さからデビュー後は目立たなかったが、徐々に成長して、今年11月のG1エリザベス女王杯を勝利。長距離戦を得意としており、有馬記念でも侮れない存在。
ラストインパクト
競馬の楽しみは、「下剋上」を見ること(41歳・男性)「ラストインパクトはまだG1を勝っていないけど、ここへきてグングン成長。G2を連勝してきました。僕が好きなのは、こういう成長株が『下剋上』を起こす瞬間です。ということで、ラストインパクトが年末の有馬記念で逆転劇を演じるのも、アリではないでしょうか。名前通り、『(今年)最後の衝撃』ということで。うまくまとまりそうな予感がします」
ラストインパクト…牡4歳、通算18戦7勝。10月の京都大賞典、12月の金鯱賞とG2を連勝。勢い十分にこの舞台へ挑む。コンビを組む菱田裕二騎手は22歳の若手。フレッシュな人馬だ。
ワンアンドオンリー
競馬のドラマが詰まった馬(29歳・男性)「競馬関係者が憧れるレースといえば、日本ダービー。そのレースを今年制したのがワンアンドオンリーです。何よりすごいのは、この馬のバックグラウンド。父ハーツクライは、現役時代にダービーで涙の2着。そのハーツクライを管理した橋口弘次郎調教師が、子のワンアンドオンリーを育てて、ダービーを取ったんですよ。橋口調教師にとっても、念願のダービー初制覇。何というドラマでしょうか。こんなことをやってのけたワンアンドオンリーなら、年末にもう一つドラマを生みそうな気がします」
ワンアンドオンリー…牡3歳、通算12戦4勝。今年の日本ダービーを制し、父の雪辱を果たすとともに、それまでダービー2着4回の橋口調教師にタイトルをプレゼントした。秋のG1では苦戦が続くも、陣営の士気は落ちていない。
皆さま、いかがでしたでしょうか。競馬ファンは、1頭1頭の馬に対して、それぞれの思いを持っているもの。そんなメッセージを見ながら、自分が応援してみたい馬を探してみるのもよいのではないでしょうか。
ファンの思いが託された16頭の精鋭たち。有馬記念は、12月28日(日)の15時25分スタートです。
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