防災/災害の種類と対策

冬の災害、大寒波に備えるためには?

「暖冬傾向」と長期予報では出ていた今年の冬ですが、日本列島は続けざまに大陸からの「かつてない規模の強い寒波」がやってきていて、特に日本海側では大雪による被害が深刻になっています。実は過去「暖冬傾向」と言われているときほど雪による被害は発生していることも多く、年末から2月にかけて警戒と準備が必要です。

和田 隆昌

執筆者:和田 隆昌

防災ガイド

山間部にとどまらない豪雪被害

yukikeshiki

都心部も寒波が発生すれば雪景色に

2014年2月は、全国的に大雪による被害が続発したことは記憶に新しいと思います。関東甲信越の内陸部でも記録的な大雪になり、想定外の重量となった積雪が各家庭のガレージを破壊してしまいました。14日から16日にかけての降雪では九州~西日本~東海で大雪警報が発令され、高速道路などは長時間閉鎖され路面凍結による事故が相次いでいます。

関東平野部でも30cm~1mにも及ぶ過去最高の積雪量を記録し、落雪による死亡事故、車中での一酸化炭素中毒事故、屋外での凍死者などの発生数も過去最大級の数字となっています。特に雪道での車の事故数は数千件に及び、歩行者を巻き込むような事故も多く発生しています。また降雪時は運転者のみならず歩行者も転倒事故に注意が必要です。

降雪時に車は冬用のスノータイヤを使用するのが必須ですが、特に都市部では用意していない人が多く、そこら中でスリップ事故が発生してしまいます。また勘違いしている人が多いのが、四駆ならば雪道でも問題ないと思っている人。駆動力は強くても、制動時に四駆は全く効果がありません。雪道で事故を起こしている大型四駆を良く見かけます。

雪の予報が出ているときには極力車の使用を控えること。止むを得ない場合は事前に必ず冬用タイヤに履き替えておくことが必要です。雪道に慣れていない人が車を運転するのは自分のみならず、周囲にも危険を及ぼす可能性が高くなります。特に危ないのは降雪後の明け方近く、雪が凍りついた路面はさらに事故をおこしやすい環境にあります。

通学や通勤時に、凍った路面で滑って大怪我をする前に、簡易的な靴の滑り止めを用意しておきましょう。革靴やブーツなどにも簡単に取り付けられるものも市販されているので、いざと言うときにひとつあると安心です。また早足で歩かずに、垂直に足を下ろすようにすると雪道では転びにくくなります。手荷物を減らすようにするのも効果的です。

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