第1展示室の至宝たち
切手文化博物館でまず目につくのは、入口からすぐにある第1展示室の常設展示のコーナーです。明治時代に郵便局で使っていた切手箱や、郵便局の八角時計など、タイムスリップしたような気分になる一角が広がっています。この中でぜひご注目いただきたいのは、世界最初の切手ペニーブラック(イギリス)の貼ってある封筒です。日付を見ると、1840年5月6日。つまり、世界で最初の切手が効力を持った日に実際に郵便に貼られた郵便物なのです。非常に貴重なものですから、しっかりご覧になっていただきたいと思います。
パネル展示中心の第2展示室
さらに奥へ進むと、第2展示室です。ここには、日本最初の竜文切手から比較的新しい日本切手までの発行順に並べた展示があります。展示はカタログ掲載のある切手を通り一遍に並べたものではなく、発行初日の特印を押印したものや、実際に郵便物に貼られた使用例なども合わせて手際よく並べられていますので、一味違った感覚が得られると思います。
ワークショップも開催!
切手文化博物館が行っているのは、大人向けの難しい切手展示ばかりではありません。「切手で遊ぼう&切手で学ぼう」をコンセプトに、切手や郵便に気軽に親しんでもらえるイベントも数多く開催しています。写真はワークショップのワンシーンで、子どもたちが図鑑を作るために外国切手の仕分けをしているところです。個人的に面白い!と思ったのが、「切手で綴る絵はがき教室」です。切手をはがき大の台紙に貼り付け、自由に絵を描き足していき、世界に1枚だけのオリジナル絵はがきを作る試みで、1つ1つの切手デザインから広がる想像力を生かした作品には独特の味わいがありました。
次のページでは、博物館を創設した金井宏之初代館長の足跡を見ていきたいと思います。