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2014年のドラマが描いた“男たち女たち”(2ページ目)

2014年はどんなドラマがつくられたのでしょう。視聴者は物語の主人公と一緒に夢を見て、結束する男たちに共感する。そんな傾向を感じます。

竹本 道子

執筆者:竹本 道子

ドラマガイド

結束する男たち

『隠蔽捜査』(1月~3月 TBS系列)や『TEAM-警視庁特別犯罪捜査本部-』(4月~6月 テレビ朝日系列)における男たちの結束力については『憧れから共感へ 進化する刑事ドラマと視聴者の関係』で書きましたが、2014年はオジサンたちが顕著に結束した1年と言えそうです。

また、結束をドラマの核として描く作品もあれば、可笑しさの一因として描く作品もあり奥深さを感じます。

■脱力系結束力『緊急取調室』
『緊急取調室』(テレビ朝日系列 1月~3月)では、主人公真鍋有希子(天海祐希)が所属する緊急事案対応取調班の同僚が、50代の個性的すぎる3人のオジサン。演じるのはでんでん、大杉蓮、小日向文世という、なんとも贅沢なメンバーです。颯爽とした雰囲気ではなく、オジサン感満載でグチグチしながらも、犯人の自供に向けていつしか結束する雰囲気に笑いあり共感ありで、楽しめました。

また、現場で捜査にあたる二人の刑事、渡辺鉄次(速水もこみち)と監物大二郎(鈴木浩介)が、緊急事案対応取調班に支持されることに反発し結束を固める様子もコミカルでした。

 

■コント系結束力『ゼロの真実 ~監察医・松本真央~』
結束をコント化させた『DOCTORS ~最強の名医~』(テレビ朝日系列)に負けない面白さを炸裂させたのが『ゼロの真実 ~監察医・松本真央~』(7月~9月 テレビ朝日系列)です。

主人公で天才肌の監察医松本真央(武井咲)と、同じく監察医の印田恭子(真矢みき)に対し、ピリッとしない監察医部長の泉澤郁夫(生瀬勝久)を中心に中山光則(尾美としのり)、岩松正彦(六角精児)、児玉吉人(青柳翔)が、お洒落なバーでグチグチと結束を固め、視聴者の笑いを誘いました。

『緊急取調室』では主人公をオバサンと呼ぶクセのある人物を演じていたでんでんが、本作では主人公と男性陣の橋渡しに尽力。職場の雰囲気づくりに気を配る保坂博を演じているところには、ふと笑みがこぼれました。

 

そしてPart3に当たる今回の『ドクターX~外科医・大門未知子~』では 派閥争いの下、東棟と西棟 それぞれで医師たちが結束を固め、その競り合いがユーモラスに描かれます。また、国立高度医療センターの総長である天童義人(北大路欣也)の言葉には、常に全員が45度で”御意”と頭を下げる結束も可笑しさとして描かれます。

“自由に活躍する女性との戦い”という構図はないものの、有意義な結束を見せた『三匹のおっさん』(1月~3月 テレビ東京系列)や『軍師官兵衛』(1月~12月 NHK)も2014年大きく支持された作品です。

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