謎が多い作品を、楽しみながらひもとく
東京国立近代美術館(竹橋):高松次郎ミステリーズ
2014年10月に亡くなった赤瀬川原平や、中西夏之とともに芸術家グループ「ハイレッド・センター」を結成していた高松次郎。彼は、そのときどきによって作風や素材を変遷させ、絡まりあう紐や、影だけが描かれた絵、ゆがんだ遠近法の椅子とテーブルの立体作品など、ときにはシンプルに、ときには複雑な作品を創りあげていきました。
この展覧会は、常に変化と進化を続ける彼の作品を集め、一貫したつながりを探し出し謎を解き明かしていくものです。
会場の中心には、高松の作品を一望できる一段高い「ステージ」が設えられていたり、〈影〉シリーズのような重なりあう影を自分で体験し、撮影できる「影ラボ」などのしかけがほどこされていることも特長。
絵に登場してきたような影を自分で作り出すにはどうすればよいのか、作家の作品を一点ずつじっくり見るのではなく、遠くから俯瞰して見たとき、どのような感想を持つのか。謎めいた作品を解いていくワクワク感を感じられる、いつもとは違った鑑賞方法もお楽しみください。
■展覧会DATA
展覧会名称:高松次郎ミステリーズ
会場:東京国立近代美術館(竹橋)
会期:2014年12月2日(火) ~ 2015年3月1日(日)
開館時間: 10:00~17:00(金曜日は20:00まで)
※入場は閉館30分前まで
休館日:月曜日、12月28日(日) ~ 2015年1月1日(木)、1月13日(火)
※1月12日(月)は開館
Web: http://www.momat.go.jp/
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