分譲住宅の見学にあたって、最初はチェックシートを持参して、建物や土地を中心に確認しながら、どのようなスタイルが良いのか、そうではないのかなどといった基本的な部分を確認していけばいいでしょう。
効率的に住宅の取得を検討するために
それを繰り返していくと、何となく住宅の善し悪しが見えてくるはずで、やっぱりまずは「見る目」を養うことが大切です。ある程度、候補が絞られてきたら、改めてチェックシートを物件ごとに用意して、点数をつけて違いを明確にして、最終的な購入の判断に役立てれば良いと思います。漠然と善し悪しを判断するよりも、このようなかたちをとる方が、より満足度の高い住宅取得につながるはずです。「住宅は高い買い物だから慎重に検討しましょう」といわれますが、とはいえ忙しい世の中。できるだけ効率的に検討できれば、それにこしたことはありません。
さて、ここからは分譲住宅の購入にあたって理解すべきことを少し書いておきます。前ページで、「分譲住宅は善し悪しを判断しやすい」と書きましたが、とはいえ落とし穴が多いのも特徴ともいえます。建物のことはもちろん、土地の形状や立地など一度に判断しなければいけない情報がたくさんあるからです。
例えば、一般的に分譲住宅は建てられた状態で販売されることが多いですが、それは「どのように建てられたのか」確認しづらいことを意味します。それに販売する事業者がどのような人たちなのか、についてもしっかりと把握していなければいけません。
施工現場に表れる住宅会社の信頼性
要するに、オモテに表れない項目までしっかりと善し悪しを見極めることが、モノがある分譲住宅といっても大切になるわけです。そのため、チェックシートの項目には「住宅事業者について」や「担当者について」、「施工現場について」を入れています。「施工現場」を例に考えてみましょう。どのような施工を経たのかなど、確認できないことが多いとはいえ、チェックする方法はあります。この場合、同じ事業者による違う現場の様子を見せてもらうことで、信頼できるかどうか、ある程度イメージできるはず。
施工現場がキレイに整頓されているか、働いている大工さんや職人さんが生きいきしているか、安全に作業しているか、などを見れば、しっかりとした施工体制を敷いている事業者なのか判断できるのです。
また、販売を担当するスタッフの説明の姿勢にも注目しましょう。チェック項目の中で詳しく知りたいところを説明してもらい納得できれば、住宅に対する知識の有無が確認できます。さらに、むやみに契約を急がせないようでしたら、それは事業者の社員教育がしっかりとしている証になります。
このような確認には、お金はほとんどかかりません。めんどくさいと思われるかもしれませんが、住宅は長期にわたって家族の安心安全を支える器ですので、是非チェックしてみてください。
なお、皆さんの最大の関心事と想像されるコストや、事業者の信頼性に関するお話は注文住宅編で触れていますので、そちらもお読みください。
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