内装も石窯も、全てが手造りの心地良い空間
吉祥寺から井の頭線で3分「三鷹台」駅より南へ進むと、郵便局の隣に現れるガラス張りのスタイリッシュな一軒家。日本では非常に珍しい、スペイン・ガリシア料理の専門店「ア・エスピリトロンパ 」。入り口では「A ESPIRITROMPA」と描かれた温かみのあるオブジェが迎えてくれます。店内は骨組みの見えるロフトハウススタイル。左手には吹き抜けの階段、右手には広々としたキッチン。キッチン横には仕切りように設置されたカウンターが。カジュアルなパーティーでは、こちらをスタンディングスペースにしてワイワイ盛り上がるそうです。
キッチンで一際存在感を放つ大きな石窯は、オーナーシェフ太田修一郎(おおたしゅういちろう)さんの手造り。窯の中で薪を焚くと500℃以上まで温度を上げられるとか。そこから薪を取り出して300~400℃まで温度を下げ、熾き火で1時間かけて焼きあげるガリシアパンは、それだけを食べに行ってもいい!と本気で思わせる美味しさ。詳しくは後程。
スペインレストランに必要な物は「料理・パン・ワイン」一つでも欠ければ成り立たない、というのが太田さんの信念。バスクやカタルーニャで修業するシェフが多い中、農業・漁業ともに充実したスペイン北西部ガリシア地方を修業先に選んだのも納得できます。
階段を上がると、オレンジ色の壁に籐の椅子が温かみあるテーブル席。店内には、薪を焚く甘い木の香りがふんわり漂う心地良さ。壁も床もテーブルも、吊り下げられた柔らかな照明も、目に入る物はほとんど、太田さんがご友人たちと一緒に手作りした物なんですって!
太田さんのこだわりが散りばめられたお店。では、一体ガリシア料理ってどんな料理なのでしょうか?次のページでは、石窯で焼きあげるガリシアパンと、魅力は触れるガリシア料理の数々をご紹介しましょう。