- 一文は長くなり過ぎない。長くなるなら二文に区切る
- 段落は4−5行くらいまで
- 見出しを多めに入れ、流して読んでも要点がわかるように
- 難しい漢字は避ける。迷った時はひらがなに
- 二重否定など直感的にわかりにくい表現はしない
PC画面のスクロール速度と1コンテンツへの集中力などを考慮して、こうしたWebライティングの書き方がよいとされていた。
しかし、人々の使うデバイスがスマホに切り替わったことでこれまでのWebライティングとは異なる傾向がでてきているように感じる。1つが「瞬間的コンテンツ」で、もう一つが真逆の「じっくりコンテンツ」だ。
瞬間的コンテンツ
Facebookのニュースフィード、Twitterのタイムラインに流れてくるコンテンツのリンク。特にFacebookはリンク先に設定されたタイトル、画像、説明のOGP、プラスして投稿者のコメントがあれば、リンク先のおおよその内容がわかることがある。実際クリックしててみても、それ以上の情報がないことも多い。画像とタイトルで瞬間的に内容がわかり、実際の中身も瞬間的に読み終わるコンテンツだ。Gunosy、スマートニュースなどのキュレーションメディアのフィードも、瞬間の興味を刺激して読ませて、ユーザーの隙間時間に入り込んでいる。
瞬間的コンテンツの場合は、インパクトのある画像、クリックしたくなるような強烈なタイトルが勝負になり、正直中身などはもうどうでもいいとさえしている記事も見受けられる。
じっくりコンテンツ
チラ見コンテンツの反動のように、非常に重量感のあるコンテンツもスマホ時代だからこそ読まれるようになっている。スマホの画面というのは、小さいがゆえに集中することができる。PC時代はブラウザにたくさんのタブを同時に開いて、あちこち読んだり、他のタスクをしたりと、集中力が切れやすい環境にあったが、スマホは同時タスクをしにくい。
じっくりコンテンツでは、取材や制作に時間をかけ、読ませる文章が多い。冒頭で述べたようなWebライティングルールにこだわらずに記事が書かれている。
コンテンツマーケティングとして目指す方向性
コンテンツマーケティングが注目されているが、企業が発信するコンテンツとしては、どちらかというとインパクトがあって、パッと読めるもの、たくさん読めるものを用意しようとする傾向がある。しかし、読者に強烈な印象を与えるには、じっくりコンテンツの制作も必要になってくる。コンテンツの制作には、ライターや編集者だけではなく、その分野の専門家や研究者も一緒になってコンテンツを作るような体制が求められるだろう。