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「Russian Kiss」からLGBTについて考える(3ページ目)

ノルウェーのエレクトロ歌姫、アニーちゃんが放った「Russian Kiss」。この曲にはロシアで成立した「ゲイ・プロパガンダ禁止法」に対するプロテストの意味が込められています。これをきっかけに日本でも最近見かけ始めたLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)について考えてみました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

カナダのTegan and Sara

TeganとSaraは、カナダのカルガリー出身の一卵性双生児。最近、AppleのCEO、Tim Cookもカミングアウトしましたが、彼女たちも同性愛者であることを公言しています。活動歴は長く、7枚目のアルバム『Heartthrob』 (2013年)からのスマッシュヒットとなったのが、「Closer」。このラヴソングの歌詞からストレートに読み込めませんが、PVを見ると、男女カップルだけでなく同性カップルがクロサーになる映像がごく自然に使われています。

Closer (YouTube)
Heartthrob (amazon.co.jp)
heartthrob

Heartthrob


ちなみに先ほどのT¥Pもリミックスを手掛けており、やはりお互いにシンパシーがあるのでしょう。

Closer (The Young Professionals Remix) (YouTube)

LGBTに対する支援というのは、人権的視点から来る欧米中心の運動というイメージがあります。同時にそれは(多くの場合)宗教的倫理から来る同性愛に対する迫害や蔑視に対する反動とも言えます。日本という国は、明治時代に近代化が起こるまでは、歴史的にLGBTおよび他の性的嗜好に対してはおおらかな国でありました。世界を見渡した場合、歴史的には多くの同性愛者に対する迫害があり、現在でも宗教的理由や為政者による判断で同性愛が違法となる、また酷い場合は死刑に値する国があるのが現状です。日本は本来の寛容性がある文化的土壌を生かし、LGBTが社会での多様性の一部として自然な形で受け入れる国であって欲しいです。

国・地域別のLGBTの権利 (Wikipedia)

次回は、80年代におけるLGBTにまつわるエレクトロポップについて紹介します。
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