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料理ドラマ急増の要因は深夜食堂とあの「鹿」だった

最近、急速に増えている料理中心のドラマ。その要因の一つは『深夜食堂』のヒットだというのははっきりしています。さらに分析していくと、あの有名な「鹿」も関係していた!?

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

秋ドラマについて、ガイド記事:「秋ドラマ概況 ダブルヒロインより一人の個性」にまとめましたが、これは地上波限定でさらに深夜を除いたもの。

BS及び深夜ドラマまで範囲を広げると、BSではNHK BSプレミアムの『昨夜のカレー、明日のパン』、深夜ではTBS系の『深夜食堂3』おすすめします。個人的には深夜じゃない、地上波のドラマよりこちらの方がおもしろいとおもいます。さらにこの二つ、どちらもタイトルと内容が料理がらみのドラマであるという共通点があります。


料理ドラマ

そういえば最近、料理ドラマが増えているような印象があります。そこで年ごとの料理にかかわる連ドラの数を調べてみました。

ただ「料理ドラマ」という定義はあいまいです。飲食店を舞台にしたドラマというのはドラマ黎明期からありましたが、単に飲食店舞台と料理ドラマというのはちょっと違う。とりあえず、ざっくりガイドの独断と偏見で選びました。今年放送のものだと『失恋ショコラティエ』『銀二貫』『信長のシェフ2』『孤独のグルメ4』、それに『昨夜のカレー、明日のパン』『深夜食堂3』が対象です。

いつの時点から調べるか? 例えば90年代には『味いちもんめ』や『王様のレストラン』などの名作もありましたが、最近の増加傾向を見るのが目的なので2000年以降を調査してみました。
料理ドラマ数推移

              料理ドラマ件数



『深夜食堂』の影響

これを見ると2012年あたりから急増。深夜に放送されているものは色を変えてみると、その分だけ大きく積み増されていることがわかります。

深夜の料理ドラマが増えたいちばんの要因は、2009年の『深夜食堂』のヒットによるものでしょう。高級じゃない普通の料理がテーマなら深夜枠のドラマとして適正な予算でヒットが狙えます。

また以前の料理ドラマはだいたい料理人が中心で、店を繁盛させようとしたり、料理対決をしたり、料理を通して食べる人の問題を解決したりするのが定番。『深夜食堂』はめしやのマスター(小林薫)が主人公なのはそれまでと同じですが、マスターは寡黙なキャラでお客にあった料理をつくり、後は見守るだけ。中心になるのは客側になりました。

そのことが料理ドラマのパターンを広げることにつながったのか、以降『孤独のグルメ』など様々なフォロワーを呼びました。

 

次は「『深夜食堂』以外の要因は

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