世代交代からの方向転換
4年後を見据えたチーム作りを進めるいま、ベテランを招集する意味とは?
初陣となった9月5日のウルグアイ戦では、それまで一度も代表に選ばれていないDF坂井達弥(23歳・サガン鳥栖)やFW皆川佑介(23歳・サンフレッチェ広島)らを、いきなりスタメンで抜擢した。アルベルト・ザッケローニ前監督に招集された経験はあるものの、ブラジルW杯のメンバーから落選した細貝萌(28歳、ヘルタ・ベルリン/ドイツ)、田中順也(27歳、スポルティング/ポルトガル)らも、先発に名を連ねた。
9月と10月に各2試合のテストマッチを消化するなかで、新たな戦力を発掘することはできた。鹿島アントラーズのMF柴崎岳(22歳)やFC東京のFW武藤嘉紀(22歳)は、日本代表の新しい顔となりつつある。
フレッシュなタレントを支える経験者も揃っている。1986年生まれの同級生であるDF長友佑都(28歳、インテル・ミラノ/イタリア)、FW本田圭佑(28歳。ACミラン/イタリア)、FW岡崎慎司(28歳、マインツ/ドイツ)は引き続きコアメンバーであり、GK川島永嗣(31歳、スタンダール・リエージュ/ベルギー)、DF吉田麻也(26歳、サウサンプトン/イングランド)らもアギーレ監督のもとに集っている。
今回のテストマッチには、長谷部誠(30歳、フランクフルト/ドイツ)と内田篤人(26歳、シャルケ/ドイツ)も招集された。長谷部は9月に続く招集だが、2ヶ月前はひざの違和感でチームを離脱してしまった。ゲームにも出場していない。
ブラジルW杯後に代表引退を示唆していた内田は、今回が初招集となる。経験と実績を兼ね備えた選手たちが再集結した。
メキシコ人指揮官は、さらにふたりのベテランを日本代表に呼び戻した。
ともにガンバ大阪でプレーするMF遠藤保仁(34歳)と今野泰幸(31歳)である。この決定が波紋を投げかけているのだ。
>>なぜこのタイミングでベテランを招集したのか?