副業の収入はお金だけでなく精神的ゆとりにもつながる
副業がもたらすのは心のゆとり
会社員が収入をアップするにはネット副業がイチバン
――収入を増やす方法としては、副業を勧めるのはどうしてですか?中野貴利人さん いまより収入を増やしたいと思ったとき、選択肢はいろいろあります。本業でキャリアを積んで昇給する、スキルアップして転職する、独立して起業する、玉の輿に乗って結婚する……。しかし、いずれも時間がかかったり、リスクが大きかったり、実現可能性が低かったりと、会社員がお金を稼ぐ方法としては効率性で劣ります。
好きなことでお金が稼げ、スピード感があって初期投資も少なくて済むネット副業は、会社員がプラスアルファの収入を得る方法としては最適ではないでしょうか。
――会社員として安定しているなら、ネット副業は不要なのでしょうか?
中野 いまはいいかもしれません。ただ会社員の場合よほど出世する人以外は、生涯賃金を計算したとき、あきらかに必要な生涯支出額に足りていないのです。私たちの世代は年金の支給開始が70歳くらいになるでしょうから、老後にシワ寄せがいく可能性は大きいですよね。そう考えると、誰でも稼げるときに稼ぐということは間違っていないと思います。
危機意識の強さがパワーの原動力
危機意識が副業への第一歩
中野 不自由なく暮らしてきた人には理解できないかもしれませんが、お金がないときの不安感や将来への危機意識が強かった。だからアグレッシブな気持ちになれたので、逆にそれが良かったのかなと思っています。ヤル気を出すのは、なかなか難しいですから。
――将来のためにも副業が必要ですか?
中野 危機意識の克服方法には「収入を増やす」「生活の質や考え方を変える」のふたつの方法があると思うのです。ただ、私は支出を絞ることには限界があると思っていますし、ストレスで諦めてしまう人も多いのではないでしょうか。そうであれば「収入を増やす=副業で稼ぐ」ほうが理にかなっていると思うのです。
もちろん、支出をセーブすることは正しいです。一時期、車や高級レストランなど質が高いものにお金を使いたくなる時期があったのですが、断捨離や禅に関する本を読んだこと、妻がブレーキを掛けてくれたことで、やはり物欲はセーブしないときりがないと思えるようになりました。余談ですが、貯蓄額が年収以上の金額に達していない人は読んだほうがいいですよ(笑)。
でも、それとは別の話で、どうしてもお金が必要なことはあると思うのです。たとえば結婚式への招待が3回続いたとしましょう。お金がないと、結婚式に呼ばれたくないと思ってしまう自分がいるかもしれない。お金がないことで何かを諦めたり、イヤだと思うのはもったいないじゃないですか。
★次回は、具体的な副業の内容や成功する人の条件についてインタビューします!
教えてくれたのは……
中野貴利人(なかの きりと)さん
取材・文/鈴木弥生