美しい海の環境を楽しむスキューバダイビング。ただ楽しむだけでなく、その環境を守ろうとする活動も、各地で積極的に行なわれています。スキューバダイビングを通してできる環境保全活動には様々なものがありますが、中でも代表的な2つの活動を紹介します。
環境

サンゴがイキイキと群生し、魚たちが集う美しい海の環境を守るために、スキューバダイビングでできる環境保全活動があります


水中のゴミを取り除くクリーンアップ活動

スキューバダイビングでできる環境保全活動で最も手軽にできるのが、水中に沈んでいるゴミを取り除くクリーンアップ活動。日にちを決めてイベントとしてクリーンアップを行なっている海もありますし、通常のダイビング中に見かけたゴミを拾うのも立派なクリーンアップ活動です。

ダイビングで潜ってみると、海の中には様々なゴミが沈んでいることに気づきます。多くは私たちの日常生活から排出されたもので、プラスチックの欠片やビニール袋、タバコの吸い殻など、自然の中で分解されずに残ってしまうものたち。それらは、海の生き物がエサと間違えて飲み込み、窒息したり、胃の中で消化されずにいっぱいになり餓死してしまう危険性を秘めています。また、漁網や釣り糸などは海の生き物に絡まり、傷つけたり窒息させる元にもなります。調査によれば、海に棲む生き物の260種以上が、海のゴミによる影響を受けていると言われています。

こうした海の中の状況を実際に自分の目で見て、それに対処する行動ができるのは、海の中で活動するダイバーならでは。さらには、その状況を多くの人に伝え、海の環境を守ることの大切さを訴えかけることも、ダイバーの持つ大きな役割といえます。

また、2011年の東日本大震災後の東北地方では、港や川などに沈むガレキを撤去し、かつての海の環境を取り戻そうとするダイバーの活動も注目されています。震災からおよそ3年半が経ち、多くのガレキが沈んでいた海が、今ではほとんどガレキを見かけない美しい海へと蘇っている場所もあり、ダイバーによる活動が大きな成果を上げています。
⇒震災から3年半。東北の海は今

サンゴの植え付け活動

色鮮やかな魚たちが集うサンゴ礁はダイバー憧れの海。しかし今、そんなサンゴ礁の海が危機に瀕しています。以下のような原因によりサンゴ礁へのダメージが世界的に心配されているのです。
●地球温暖化による海水温の上昇(⇒白化現象)
●オニヒトデやレイシガイダマシなど、サンゴの天敵の異常発生
●大規模な開発や沿岸工事による赤土の流入
●河川からの生活排水の流入
●ダイビングボートのアンカーやダイバーのフィンキックによるダメージ
●釣り糸や釣り針によるダメージ

サンゴの植え付け

自分の手でサンゴ礁の再生に携わっているという実感が持てる「サンゴの植え付け」

そんなダメージを受けたサンゴ礁を回復させるため様々な活動が行なわれていますが、ダイバーが参加できる活動として注目されているのが「サンゴの植え付け」です。日本でも沖縄を中心に行なわれており、「チーム美らサンゴ」「美ら海振興会」などの団体がサンゴの植え付けを行なっています。

海の中にサンゴを植え付け、自分の手でサンゴ礁の再生に携わっていることが実感できるのはダイバーだからこそ。とはいえ、むやみなサンゴの植え付けは、かえってサンゴに悪影響を与えることから、研究や調査に基づいたルールが決められており、それに従ってサンゴの植え付けをすることが大切です。

ダイバーは海の環境保全の伝道師

以上の2つが、スキューバダイビングでできる環境保全活動の代表的なものですが、ダイバーの何よりも大きな役割は「海の環境を守ることの大切さ」を伝えること。ダイバーだからこそ見られる海中世界の様子を、家族や知人などの周囲に伝え、海の環境保全への関心を高めることは、ほかの誰にもできないことです。各ダイビング教育機関やダイビングショップでも様々な活動が行なわれており、例えばPADIでは非営利の環境保護組織「Project AWARE(プロジェクト・アウェア)」財団と共に、海の環境保全に取り組んでいます。
⇒Project AWARE

みんなで海の環境を守り、美しい海の世界を後世に残していきたいですね。




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