SGHは未来を創るグローバルな人材を育てる
語学力はもちろん、コミュニケーション能力、問題解決能力、国際教養も身につけた真のグローバリストの育成を目指すSGH事業とは?
何やらすごい事業だということはわかるのですが、もう少し具体的に紹介していきましょう。
SGHでは、以下の3つが特長として挙げられます。
・目指すべきグローバル人物像を設定
・大学、企業、国際機関等と連携を図る
・グローバルな社会課題やビジネス課題をテーマに、横断的・総合的な学習、探究的な学習を行う
それでは、順に解説していきましょう。
グローバルな人材とは?
まず、目指すべきグローバル人物像とは、地域や学校の特性を生かし、各高校が独自に設定します。例えば、筑波大付属高校(東京)は、「小・中・高・大が連携した課題解決によるグローバル人材の育成」を研究開発構想として掲げています。他にも、横浜国際(神奈川)、渋谷教育学園幕張(千葉)、県立浦和(埼玉)、北野(大阪)、堀川(京都)、旭丘(愛知)などがこのSGHに指定されており、それぞれ独自のグローバル人物像を設定しています。
詳しくは、文部科学省のHPに一覧が掲載されているので、参考にしてみて下さい。
http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/sgh/__icsFiles/afieldfile/2014/03/28/1346060_01_4_1.pdf
高大連携や企業とのコラボで学ぶ意欲が高まる
次に、大学、企業、国際機関等との連携についてです。これまでも大学が高校へ出向いて授業をする、あるいは高校生が大学へ講義を受けに行ったり研究室訪問・体験をしたりといった取り組みや、企業とコラボして製品開発をするといった取り組みをしている高校がありました。例えば、地元の農産品を使って企業とコラボして新たな商品を開発し、販売するといった取り組みです。他にも、高校生が考えた発明を企業とコラボして製品化しようという取り組みもあります。
高校の特色や生徒の個性を生かし、大学や企業、地域社会とのつながりの中で、様々な領域や分野での学びを深めることで、教科書では得られない学びがあると考えられます。
こうした取り組みは、これまで商業高校や工業高校といった専門学科のある高校で多かったのですが、SGHに指定されることで、これからは普通科の高校にも広がることになります。
テーマを持って学ぶことで学び方が変わる
最後に、横断的・総合的な学習、探究的な学習についてです。具体的なテーマとして、共生、医療・衛生・福祉、国際関係、地域、循環型社会、教育、環境生物・生態系、観光、資源・エネルギー、農業・食料、都市・生活環境、防災・復興など、多岐にわたります。教科書中心の勉強や、大学受験に備えた勉強になりがちな高校の勉強が、社会とつながりのあるテーマを持って、横断的・総合的、探究的な学びになるのです。
SSHが理系のスペシャリストの育成を目指した事業であるのに対して、SGHは世界で活躍できるグローバリストの育成を目指しています。グローバルな人材と言われて、真っ先に思い浮かぶのが「英語が使える人材」ですね。
しかし、SGHでは英語力はキーワードの一つにすぎません。SGHでは、指定校の生徒が定期的に集まって会合をしたり研究発表をしたりします。また、国際化に対応するため、世界の共通課題を知るといった国際的な教養も必要とされます。ですから、語学力はもちろん、コミュニケーション能力や、問題解決能力、国際教養も身につける必要があるのです。
「21世紀は受験学力だけでは通用しない」とよく言われますが、SGHは受験学力だけでなく、まさに真の学力を身につけるのに適した高校と言えるでしょう。広くたくさんのことを学びたい、また、国内だけでなく世界的な規模で活躍したいと思っている人におすすめです。
志望校選びの際に、高校がSGHに指定されているかどうかという視点で考えてみてはいかがでしょうか。
■スーパーグローバルハイスクールについて
http://www.sghc.jp/
■スーパーグローバルハイスクール指定校一覧(文部科学省より)
http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/sgh/__icsFiles/afieldfile/2014/03/28/1346060_01_4_1.pdf