レクサスNXの上質さを感じる良好な乗り心地
乗り心地に関しては、イイ意味で拍子抜けだった。レクサスRX、そしてハリアーの乗り心地からすると、少し硬めの味付けで、ボディ剛性の面でも不安だったがまったくの杞憂だった。全体に軽いフィールではあるが、ハリアーと比べると落ち着いた乗り味は車格、価格にふさわしいもので、「Fスポーツ」に標準のヤマハ製「前後パフォーマンスダンパー」と「NAVI・AV-AVS」の威力もあってか、シーンを問わずフラットライド。
荒れた路面での減衰力も高く、グレードにより差はあるがX3やX4よりも良好な乗り心地に感じた。
乗り心地の面でも定評のあるレクサスISとの整合性も取られたというだけあって、どこかSUVらしい腰高で突っ張るシーンもある兄貴分のRXよりも少なくてもタウンユースや山岳路では上質なくらいだ。
ハンドリングもまずまず軽快で、SUVなのでそれなりにロールを許すが、唐突にボディが揺すられることもなく、ステアリングを戻していった際の挙動も自然なので運転しやすい。
高速道路でこれはイイ! と感心させられたのはオプションのレーダークルーズコントロールで全車速追従機能付の「ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)」。加速、減速ともにこの手のACCの中ではフィーリングはなかなか自然だ。
国産車なのでメーター読みで上限115km/hというのは、中途半端な速度設定になってしまうが、長距離走行が多いならぜひオプションでチョイスしたいところ。
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