お笑い・バラエティ/お笑い・バラエティ番組最新情報

「大阪の芸人は二度売れないといけない」は本当か?(2ページ目)

お笑いの世界には、格言のようなものが多く伝わっています。その一つに、「大阪の芸人は二度売れないといけない」というのがあります。でもそれって本当なんでしょうか? 当ガイドなりに、いろいろと検証してみたいと思います。

広川 峯啓

執筆者:広川 峯啓

お笑い・バラエティ番組ガイド

あえて「東京進出拒否」する面々

こうした定説を意識してかどうか、大阪で何本もレギュラーを持ちながら、断固として東京進出に踏み出そうとしない芸人・タレントも少なくありません。こう記すと、2014年1月に亡くなったやしきたかじんをイメージする方も多いでしょうが、有名な「味の素事件」を起こすまでは、順調に東京進出を進行させていたこともあり、少しタイプが違います。

現在の代表格は「関西の女帝」との異名を持つ上沼恵美子でしょう。紅白歌合戦の司会を担当するほど高い知名度があり、全国ネットの番組も担当していますが、それも大阪局発のものであり、ゲスト出演であっても東京にやってくることはほとんどないといいます。

そのほかにも、大阪限定のスターは何人も存在してます。月亭八光、なるみ、メッセンジャーの黒田・あいはらなど、全国的には「?」であっても、関西では皆さん抜群の知名度を誇っています。言ってみれば「何も二度売れる必要はない」という信念の持ち主なんでしょう。

第三の選択とは?

「大阪の芸人は二度売れないといけない」が正しいとすれば、ここまでに挙げた2つの方法がすべてということになります。しかし、大阪にはもう一つのブレイク方法があります。いくら実力を発揮しても結果が出ない場合に、東京という新天地で再チャレンジすることができるんです。古くは1980年代のマンザイブームを築いたB&Bから、最近では流行語大賞の呼び声高い日本エレキテル連合(大阪時代は、日本パブリック連合)まで。

つまり、二度売れなきゃいけないも事実ですが、「大阪の芸人は売れるチャンスが二度ある」というのも紛れもない事実です。ちなみに、理屈の上では東京の若手芸人だって、いくら頑張っても報われない時、活動の場を関西に移して、ラストチャンスに賭けるという手もありそうですが、残念ながらそういった実例は耳にしたことがありません。

伸び悩みを感じている東京の若手芸人の方で、思い切って大阪移住してみようって方はいらっしゃいませんかね? 売れるという保証こそできませんが、前人未到の挑戦をとにかく全力で応援させていただきたいと思います。


【編集部おすすめの購入サイト】
Amazonでバラエティ番組の DVD をチェック!楽天市場でバラエティ番組の DVD をチェック!
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます