リフォームの主軸層は50代以上。リフォームの現場では、子どもが巣立った後、空き部屋だらけの広い家に老夫婦が2人で住んでいるというような状況に出会うことが増えてきました。しかしそのような暮らし方は、様々な問題をはらんでいる可能性があります。

リフォームの主軸層は50代以上、空き部屋の代表は和室と子ども部屋

リフォームの主軸層は50代以上、子どもは既に独立し、子ども部屋が空いている家も多い。

リフォームの主軸層は50代以上、子どもは既に独立し、子ども部屋が空いている家も多い。

築20年位のお宅にお邪魔すると目立つのが、納戸化してしまって使わなくなった和室と、巣立ちの後に空き部屋となった2階の子ども部屋です。

和室は、「和室に困る人々」で書きましたように、時代の変化によって使い道がなくなったり、活用方法が思いつかないということがあります。子ども部屋に関していえば、親心からいつでも里帰りできるように、何となくそのまま空き部屋になっているケースが目に付きます。

 

新築時のコンセプトは子育て、子どもが巣立った後の家

新築の際の家づくりのコンセプトの多くは子育て。子どもたちのために気持ちのいい部屋を準備する。

新築の際の家づくりのコンセプトの多くは子育て。子どもたちのために気持ちのいい部屋を準備する。

統計によると新築する年齢の平均は30代後半ですから、家づくりのメインは子育てになります。我が家で一番いい環境を子どもたちのために用意し、リビングや庭は子どもたちが安心して遊んだり勉強したりできるようにと計画された方も多いのではないでしょうか。

そして年月が経ち、子どもが巣立った後、広い家に老夫婦が2人きり。空家問題が巷をにぎわしていますが、その一歩手前の段階、広い家の中にたくさんの空き部屋を抱えたまま高齢者が暮らす家をよく見かけます。

 

最近は2階に上ったことが無い

高齢になると階段の昇降が大変になり、2階へ全く上らなくなったというケースも。

高齢になると階段の昇降が大変になり、2階へ全く上らなくなったというケースも。

高齢になると階段の昇降が大変になり、使っていない空いた子供部屋のためにわざわざ2階へ上ることはなかなかありません。

「たまには風通しをしなければいけないのだけれど……」、そう言いながら2階に通されると、既に部屋中はカビやホコリの臭いで充満し、壁紙の継ぎ合わせから黒いカビが見えている、そんな状況に出会うこともありました。

 

高齢者が空き部屋だらけの広い家で暮らす問題点

大きな家で高齢者が1人、2人で暮らすのは、防犯上の危険も問題点のひとつ。

大きな家で高齢者が1人、2人で暮らすのは、防犯上の危険も問題点のひとつ。

空き部屋だらけの広い家に、高齢者が暮らし続けることは、様々な問題をはらんでいます。例えば防犯上の危険、家が大きすぎて維持費が掛かる、耐震性能や省エネ性能など人が安全に健康に暮らすための必要な性能向上のためのリフォームにもお金が掛かりすぎるなどです。

そして、何より家の中で使われていない部屋がある、見ない部屋があるというのは、なんだか家の中で灯が消えたような、どこかさみしい気がします。

 

次のページでは、終の棲家としての選択肢には何がある?今話題の老前整理、建築基準法の改正、そしてコレカラの住まいに必要なことです。