名所・旧跡/関西の名所・旧跡

日本で最も古い道、パワースポットが連なる山の辺の道(4ページ目)

奈良時代に平城京の都が置かれた奈良から山沿いに南へ進んで桜井へ至る「山の辺の道」。古い書物に記された道の中で現存する道としては日本で最も古い道とされています。沿道にパワースポットが連なり、ハイキングコースとして歩くことができる山の辺の道を訪ねてみましょう。

村田 博之

執筆者:村田 博之

名所・旧跡ガイド

のどかな風景を歩いて、桧原神社へ

桧原神社(1)

桧原神社の入口。丸太の間に注連縄を張った鳥居が印象に残ります(2011年11月撮影)

玄寶庵(げんぴあん)

狭井神社から桧原神社に向かう途中にある玄寶庵(2011年11月撮影)

狭井神社から山の辺の道を北上していくと、最初にご紹介したようなのどかな風景が広がるハイキングコースとなります。昔の人たちも同じような風景を見ていたかと思うと、不思議な感覚に陥りますね。

木々が生い茂る中に入り、小さな寺である玄寶庵(げんぴあん)の横を通って歩いて行くと、桧原神社に到着です。

 
桧原神社(2)/三ツ鳥居

桧原神社の境内にある独特の形をした三ツ鳥居。この奥が御神体のある三輪山となります(2011年11月撮影)

桧原神社(ひばらじんじゃ、Yahoo! 地図情報)も狭井神社と同様に大神神社の摂社です。参道からの入口には丸太と注連縄で造られた鳥居があり、印象に残ります。

桧原神社も大神神社と同様に御神体は三輪山のため本殿はありません。拝殿となる建物もなく、あるのは三輪山の方向にある鳥居のみ。この鳥居は三ツ鳥居という大神神社独特のもので、こちらも印象に残りますね。

 

桧原神社(3)/境内

桧原神社の境内から注連縄の鳥居を望む。笠縫邑の地であったことを示す柱があります(2011年11月撮影)

桧原神社があるこの地は「元伊勢」と呼ばれ、天照大神(あまてらすおおみかみ)が伊勢神宮に鎮座される前に一時的に祀られていた「笠縫邑(かさぬいむら)」があった所と言い伝えられています。

ちなみに神々が降り立った出雲の地と伊勢神宮を直線で結ぶと、その線上に桧原神社があると言われているとのこと。遥か昔、神様が旅をしていたということを頭に描きつつ、お詣りしたいですね。

 

桧原神社(4)/参道と二上山

桧原神社の参道。奥に見える二上山の方向に夕陽が沈んでいくとのこと(2011年11月撮影)

この桧原神社は少し標高の高い所にあるので、参道のある西の方向を望むと、大和平野と共に二上山(にじょうざん)が良く見えます。

夕方には二上山の方向に日が沈む美しい夕陽の名所でもあるので、時間があれば日没を待ってみるのも良いですね。

 

山の辺の道はこの後、景行天皇陵、長岳寺、石上神宮(いそのかみじんぐう)へと続きますが、今回はここまで。山の辺の道の南側のハイライトにあたる部分をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?

パワースポットとしても注目を浴びている神社をめぐりつつ、ハイキングが楽しめますので、ぜひ機会を作って山の辺の道へ出かけてみて下さい。

山の辺の道へのアプローチ

万葉まほろば線(桜井線)の電車

奈良から桜井方面に向かう万葉まほろば線(桜井線)の電車

地図:Yahoo! 地図情報
アクセス:
<鉄道>
東海道新幹線 京都駅より、JR奈良線で奈良へ向かい、万葉まほろば線(桜井線)に乗り換え。

大神神社へは三輪駅から徒歩約10分。
桧原神社へは巻向(まきむく)駅から徒歩約30分。
大神神社から桧原神社へは山の辺の道を歩いて約30分。

<高速バス>
新宿高速バスターミナルから近鉄奈良駅行き、五條バスセンター行きの夜行高速バス「やまと号」(奈良交通バス、関東バスの共同運行)で、天理駅バス停下車。JR西日本 万葉まほろば線(桜井線)に乗り換えて三輪駅、または巻向駅へ。

<車>
・名阪国道 天理インターチェンジから国道169号線で桜井方面へ。

 

【関連サイト】
「関西の名所」に、「名所・旧跡」ガイドで関西の名所・旧跡を紹介した記事の一覧をまとめてあります。
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