あなたの業種・職種の時給は高い? 低い?
自分の仕事の「コストパフォーマンス」を考えてみよう
この記事では、厚生労働省が調査した「平成25年賃金構造基本統計調査(全国)」の結果をもとに時給を換算しています。今回は「時給=現金給与額(※)÷総労働時間数」としました。
(※)現金給与額:労働契約等であらかじめ定められている支給条件、算定方法により支給された現金給与額。基本給、職務手当、精皆勤手当、通勤手当、家族手当、超過労働給与額(残業手当など)も含まれる。
産業別:時給トップは電気・ガス2820円
産業別の一般労働者(短時間労働者以外)の給与から割り出した時給。時給が高い順に並べている。全体の平均は1830円。2000円以上が5業種ある中、1500円以下も1業種あり差が大きくなっている/
厚生労働省「平成25年賃金構造基本統計調査(全国)」の結果より筆者が編集
全体の平均をみると、1カ月の所定内労働時間は163時間、残業時間は14時間で総労働時間は177時間。残業代も含めた現金給与額は32万4000円となり、時給は1830円と計算されます。
時給が一番高額になったのは、電気・ガス・熱供給・水道業で2820円。続いて、情報通信業が2440円、教育・学習支援業、金融業・保険業が2430円となっています。これらの業種は、平均より現金給与額が10万円前後高いのに加え、所定内実労働時間数が10時間ほど少なくなっており、時給が大幅にアップしています。
1500円以下の低時給は宿泊業・飲食サービス業
時給が低い業種を見てみると、宿泊業・飲食サービス業が1360円で、時給1500円以下という結果に。 所定内労働時間も170時間を超えており、平均より10時間程度多くなっています。長時間労働なのに給料が低くなっています。時給トップの電気・ガス・熱供給・水道業の時給は、ワーストの宿泊業・飲食サービス業の時給の約2倍。 現金給与額も電気・ガスの46万2500円に対して、宿泊業・飲食サービス業は25万3400円で約1.8倍。総労働時間数は電気・ガスは164時間に対して、宿泊業・飲食サービス業は186時間で22時間もの差が出ています。
高時給の産業では労働時間が短く給料は高く、低時給の産業では労働時間が長く給料は低い傾向となっています。給与の金額だけではなく、その対価を得るための労働時間も考えると、給与の格差はさらに広がっています。
業種の大分類での調査結果を紹介しました。次のページでは更に細かく業種を分類してみてみましょう。